今年はコロナ騒ぎのおかげで、ゴールデンウィークもどこも行けんかったし、そろそろどっか遠くに行ってもいいんじゃないかと、ガタゴトとローカル線に揺られて根室に行くことにした。
ただ根室に行くだけでは面白くないので、どうせなら「旅ラン」的要素を入れてみようじゃないかと、「日本本土最東端の納沙布岬」を含む根室半島をぐるっと一周するのがいいんじゃないかと思った。
根室半島一周は47kmと、フルマラソンを超える距離で、旅ランにしてはハード過ぎるんじゃないかというような気もしたが、サロマで100km走ることに比べたら大したことはないだろうと、あんまりよく考えないでどーんと勢いで出かけてみることにした。
こういうクレイジーな企画は、綿密に計画を立てると、かえってやる気がくじかれるので、思いついたときに勢いで行動するに限るのである。
ということで、6月13日(土)、5時35分の始発列車で、釧路より約120km離れた根室へと向かったのでありました。
列車は「三密」とは無縁の世界でガラガラでありました。
乗客は4人で、途中の浜中で2人降りてからは、知らないおっさんと2人きり。
根室市内に入ってから、部活動の女子中高生がちらほら乗ってきて、最終的には10人ぐらいになったかなってところです。
8時に根室駅に到着。
終着駅にふさわしい侘び寂びを感じる駅前。
この日の根室は何を勘違いしたのか、朝っぱらから20度を超えていて、予想最高気温が28度と、完全に釧路民を殺しにかかっている。
北海道マラソンじゃないんだから、ちょっとは手加減してほしいものだ。
Tシャツ短パンに着替えて、余計なものは駅のコインロッカーに詰め込んで走り出しましょう。
8時にも関わらず、日差しがジリジリと肌を突き刺してくる感じで、今日は苦しい戦いになりそうな予感。
納沙布岬までは23km。
大体ハーフマラソン1本分ですね。
16時12分の帰りの列車に間に合えばいいので、そんなに急がずのんびり行きましょう。
まずは太平洋側を周って、納沙布岬に向かうことにします。
市街地を抜け、根室高校を過ぎてからは、「This is 北海道」って感じの田舎の一本道になります。
気温は高めですが、海から吹いてくる風が涼しくて気持ちよかったですね。
北海道の夏は風がさわやかで、心地よい暑さなのです。
これなら最後まで走れるんじゃないかと、ちょっと安心した。
心折れるような激坂はないのですが、海岸線特有の緩やかなアップダウンを繰り返すって感じの道で、地味に脚が削り取られる感じですね。
まあ、それでも、あわてずのんびり行けばなんとかなるでしょう。
いざとなれば、沿線はバスも走っているので、バスに飛び乗ればいいことよ。
わき見携帯はやめましょう。
インパクトのある停留所名のバス停。
しかし、場所的にはとても「ふらり」と立ち寄れるようなバス停ではない。
セイコーマート歯舞店。
「歯舞」の読みは「はぼまい」です。
ここが日本最東端のセイコーマートですね。
こんな最果ての地にもコンビニを出店するところに、「道民のコンビニ」セイコーマートの力を感じるのであった。
ここまで15kmと、全行程の約1/3。
ここを逃すと補給スポットはほぼないので、しっかり買い込んでおきましょう。
と、思いながらも、この後3kmほどのところに個人経営の商店があったのですよね。
ここが真の最東端の店なのであった。
どうせなら、ここで「本土最東端のガラナ」をゲットしておきたかったところだが、それはまたの機会にすることにしよう。
「また」はいつになるかわからないが。
最東端の郵便局である「珸瑤瑁郵便局」。
「珸瑤瑁」の読みは「ごようまい」。
こんなの読めないし書けない。
納沙布到達。
ここまで約20km。
岬までは約3kmってところですね。
だいたいキロ5分半と快調なペースで進んでますが、こんなんで帰り持つのかね。
とは言え、これ以上ゆっくり走るとかえって疲れそうなので、気持ちのいいペースで行けるとこまで行くという作戦で行きましょう。
本能の赴くままに走るのだ。
10時半、納沙布岬到達。
ここに来るのも5回目ぐらいなので、そんなに感慨深いものはなく。
もし釧路から通しで走ってきたら、それなりに感動するものもあるのかもしれないが、ハーフに毛が生えたような距離じゃあ感動もしませんね。
一応、観光客用の店とかあるんだが、最北端の宗谷岬よりも「最果て感」を感じますなあ。
北方領土返還祈念シンボル像「四島のかけ橋」。
オーロラタワー。
天気もいいし、きっとここから見える展望は素晴らしいんだろうが、金取られるのでパスだ。
私はこの手の「箱物観光施設」には、全く食指が動かない男なのである。
トイレで珍しく自撮り。
今日もランニング用のリュック背負って走っています。
前ポケットにペットボトル入れて長距離走ると、ボトルが肋骨に当たって痛くなることが判明したので、ここをどう工夫するかが今後の課題ですな。
ここまでの走行距離は22.8km。
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