さてさて、先月参加した大会「まちなかトレラン釧路大会」で「トレランデビュー」をして、うっかり上位に入ってしまったので、「ひょっとしたら私はトレランに向いているんじゃないか」と大いに勘違いしている私です。
「まちなかトレラン」は、ほぼ真っ平らなところを走る大会でしたが、メジャーなトレランの大会は山の中を走り、恐ろしいぐらいのアップダウンがある。
来年の本格的なトレランデビューに向けて、坂を走る練習を取り入れていく必要がありそうだ。
ということで、私のように山のないところに住んでいる人が、普段どのようにトレランの練習をしているのかなあと、ネットで色々調べているうちに「鏑木トレミ」というパワーワードを発見してしまった。
鏑木毅(かぶらきつよし)
失礼ながら、最近トレランに興味を持つまで、彼の名前は全く知らなかった。
なんか調べてみると「富士登山競走」や「ハセツネカップ」で優勝されているすごい方らしい。
でもって、鏑木さんの練習メニューに「トレッドミルで15%の傾斜をつけて時速8kmで2時間走る」という恐ろしいメニューがある。
「15%」というのはトレッドミルでつけられるほぼマックスの傾斜である。
「鏑木トレミ」で検索をかけると、いやあいるわいるわ。
トレッドミル15%でトレーニングをしている猛者ブロガーたちが。
これだけ多くの人がやっている練習メニューなら、きっと効果があるに違いないだろう。
ジム通いも始めたことだし、「鏑木トレミ」の修行をしようと決意したのであった。
ただ「15%」という傾斜にはビビるが、時速8kmってことは「キロ7分30秒」でしょ。
「キロ5分」で42.195kmを走る「サブ3.5」ぐらいの走力の持ち主だったら、なんとか行けるんじゃね?
では、トレッドミルに乗りましょう。
まずは斜度をどんどん上げていきましょう。
3%…5%…7%…
トレッドミルでものすごい斜度で走っていると、周りの視線が痛く感じるのだが、幸い私の通っているジムはコロナ対策で、トレッドミルは透明度の低いビニールで仕切られているので、自分の世界に没頭できてよい。
10%…、よしこのまま15%行ったれ!
などとは全く思わなく、トレランど素人の私にはこれ以上傾斜を上げるのは無理だと判断した。
わたしゃ、ロードバイクでヒルクライムをたしなんでいた時期もあったが、あんときよく上った手稲山でも平均斜度は5%ぐらいだ。
その倍の斜度を自転車ではなくランニングで進むんだから、正気の沙汰ではない。
というか、15%だと手稲山の3倍の勾配なのか?
頭がいかれているとしか思えない。
(実際、トレランレースで15%の勾配を走り続けるような場面はなく、トレッドミルの傾斜はせいぜい5%で十分だというトレラン指導者もいるようだ)
まあ、今回のところは10%で勘弁してやろう。
で、スピードを上げていこう。
10%に落としたんだから、時速8kmは余裕だろう…。
無理!!!
30秒もしないうちに、このままではトレッドミルからずり落ちると危険を感じ、一気に6.5kmに時速を落とした。
これでなんとかかろうじて走れるレベルだ。
むむ「鏑木トレミ」恐るべし。
こんなの全くできる気がしない。
とりあえず「10%時速6.5km」も10分ぐらいしたら慣れてきて、徐々にスピードを上げていくのだが、8kmはまだ無理。
マックス上げて7.5kmぐらいが今のところの限界です。
35分ぐらいで4kmをどうにか走り切りました。
お疲れ、俺!
ただ、キツイなあと思った割には、心拍数は限界までは上がっていませんね。
フルのレースのときで160ぐらいなので、まだまだ本気出せるのかもしれません。
ピッチがやたら上がるのは、恐らく傾斜がついている関係で、「ここが地面だ!」と普段認識しているところよりも前で着地しているからなのでしょう。
もうちょい着地点を後ろにすれば、ひょっとしたら楽になるのかもしれないが、これだけ傾斜をつけると「落ちるんじゃないか」という恐怖心から、少しでも前で着地したいという気持ちが働くのかもしれない。
めちゃくちゃキツイ「10%トレミ」であるが、ひとつだけいいところを挙げていく。
ロードバイクでヒルクライムをしていたころは、目に見えるのはずっと上り坂ばっかりで、視覚的に意気消沈するものがあったが、テレビのついているトレッドミルだと、視覚的に絶望感を感じることはなく、その点ではちょっとマシだ。
もっとも、テレビの画面が「アドベンチャーレース」のような山岳地帯だったら、ロードバイク以上に意気消沈するような気もするが。
何事も始めからうまくいくことはない。
今は10%が手一杯の私であるが、来年の春までには時速7kmぐらいでいいんで、15%で走れるように精進していきたいと思います。
さようなら。