暇だったGW中に読んだもう一冊の本が「かもめのジョナサン」。
タイトルだけは知っていて、これをモチーフにして描かれたと思われるロードレース漫画「かもめ☆チャンス」も読んだことはあるんだが、この有名な本は今まで読んだことなかったのよね。
以前は3章構成の寓話でしたが、10年ぐらい前に「完成版」として4章が追加されました。
4章が新興宗教の「信者の暴走」や、左翼集団の「内ゲバ」っぽくて、集団の本質を突いた内容で面白いと思ったんだが、なんでずっとカットしていたのかね。
まあ、それはさておき、「高速飛行」を編み出した「かもめのジョナサン」の教えが、最後の方は「信者たち」によって形骸化され、ジョナサンの教えは無視され、ジョナサン自体が神格化された形になっています。
で、信者たちは、飛行の本質ではなく形骸化されたものだけを妄信していると。
マラソンの世界でも、こういう「形骸化された教え」を妄信している人が結構いるんじゃないかと思ったりして。
市民マラソンブログでよく見かけるのが「Eペース、Mペース、Tペース、Iペース」の数字と、「15㎞ビルドアップソツケン」と言ったところでしょうか。
なんかこういうブログ読んでると、数字だけが独り歩きしているような気がして、「このタイムを目指すなら、キロ〇分〇秒~〇分〇秒の間で走らなければならない」とか、「15㎞ビルドアップソツケンクリアしたから、目標タイム到達は確実」なんて記述が見られたりしますが、そういうものなのかなあと。
数字の元になっているランニング理論が、ないがしろにされているような気がしてなりません。
ぶっちゃけ、ダニエルズさんの本の内容はよくわかってないけど、トレーニングメニューだけパクッてるなんて人、結構いるんじゃないかなあ。
同じマラソン理論の本でも、リディアード信者ブログをほとんど見かけないのは、ダニエルズと違って観念的な記述が多く、「自分の頭で練習メニューを考える」という作業が必要なので、具体的な指標があってとっつきやすい「ダニエルズ信者」が多いような気がします。
まあ、何も考えず、思考停止状態で「外部の指標」を妄信した方がラクだからな。
マラソンだけでなく、仕事とかでも、誰かを妄信して、結果が出なければ、居酒屋で無責任に悪口言いながら飲んでいればいいわけだから、責任取らなくてラクでいいよね。
それが面白いかどうかは別の問題だけど。
結局、外部に押し付けられた「常識」など、自分にとってしっくり来るかどうかわからないわけで。
何かを上達させたいと思ったら、1章に出てくるジョナサンのように、「自分の考え」で「夢中」になって「ひたすら行動」することなんじゃないかなあ。
例え、それが世間の「常識」とは外れていたとしても。
で、ひとりである程度極めるところまでやったら、2章に出てくるような「よりレベルの高い仲間たち」に恵まれるのではないでしょうか。
マラソンとは関係ないが「大衆の意見を妄信して、仲間外れにされることを恐れる」よりも、「なんかひとりで没頭しているうちに、仲間ができたわ」って方が健全だし、面白いと思うで。
何かの本に書いているような「リアル」よりも、自分で実践し肌で感じた「リアリティ」の方を信じていこうぜ!
なんか今回の内容は、多くの市民ランナーの方にケンカを売っているんじゃないかという気もしますが、気の弱い私は今のうちに謝っておきます。
ごめんなさい。
しかし、ジョナサンのように「孤立を恐れない」という姿勢は大事なんじゃないかなあって気はします。
以上、「永遠の14歳」である私がお送りしました。
さようなら。