ここ数年、すっかり冷めていた自転車熱であるが、あんまり速さとか気にしないで、自由気ままに乗っている分には、意外と楽しいなということに気づき始めている私です。
というわけで、2年ぶりに輪行サイクリングを計画しました。
「輪行」ってのは、自転車バラシて袋に詰めて、JRなどの公共交通機関で移動することを意味します。
きちんと袋に入れれば、追加料金を取られることなく、JRで自転車運搬できるのね。
体力が続く限り行くだけ行って、帰りはボーっと列車でのんびりすればよい。
帰りまで体力が続くかってことを考えなくてよいのである。
んなわけで、出発前日に準備。
輪行袋に詰める練習もすればよかったかもしれんが、まあ当日の「出たとこ勝負」でなんとかなるだろう(あまりなんとかならなかった。事前練習は大事)。
おやつは500円以内です。
自転車乗りはリュック背負うの嫌う人が多いが、トレランや通勤ランでリュック背負うのに慣れている私は特に問題なし。
フレームにデカい荷物くくりつける「バイクパッキング」って、不器用な私がやると、かえってストレスになるのよね。
ということで、北に行きましょう。
当日は南からやや強い風が吹いていたんで、バッチグーの追い風でしたね。
「太平洋からオホーツク海」への旅立ちが始まりました。
そういや、去年の今ごろ、日本海の小樽から太平洋の苫小牧までランで進むという、クレイジーなイベントに出ていたんだなあ。
追い風に乗って、国道391号線を北上します。
弟子屈までは何回も通ったとこのある道なので、特に何も考えることなく淡々と進みます。
100マイルもの距離を走るためには、「最初の100㎞は移動」というぐらいの気の持ち方でちょうどよい。
フルマラソンで「30㎞までは移動」と考えるのと、同じようなものだね。
とは言え、90㎞地点の川湯温泉まで、休憩もせずに写真も撮らず走り続けたのは、やり過ぎだったような気がする(補給は走りながら行った)。
上の写真は「硫黄山」です。
北海道の自転車乗りの味方「セイコーマート」。
どんな過疎地にも必ずあると言っていい、神のようなコンビニ。
ここで色々補給して、この後の峠越えに備えましょう。
ここも含め、最近の地方のコンビニは「ゴミ箱が撤去」されていることが多く、自転車乗りを大いに悩ませるのであるが、このコンビニは、店内でゴミを持ってウロウロしていると、店員さんが「捨てましょうか?」と声をかけてくださった「神のようなコンビニ」であった。
絶対、また利用する。
ありがとう!「セイコーマート川湯店」
(尚、この戦法を集団でやると、きっと店員に嫌がられるので、ソロ活動のときに限定した方がよいと思います)
さて、こっから峠越えですね。
左に曲がって道道(どうどう)102号線を進みます。
この道は今まで車では通ったことあるが、自転車では初めてだったりする。
てっぺんまで12㎞もあるのね。
北海道の峠道は、斜度的には5%程度とあんまりキツくないんだが、距離だけはダラダラと上っていく感じです。
ギアを一気に軽くして、時速10㎞ぐらいでチンタラ進んでいきましょう。
ロングライド時のヒルクライムは、ヒルクライムレースとは異なり、とにかく頑張らず、淡々と進むことが大事です。
にしても、あぢー。
寒い海沿いの釧路に住んでいると、内陸部の25度ぐらいの気温でも、脳みそが沸騰しそうになりますね。
しかし、ここで暑さに気を取られると余計辛く感じるので、淡々と「ペダルを回す機械」になったつもりで、えっちらおっちらと前に進みます。
「明日までに着けばいいや」程度の気持ちで、脚を使わずにのんびり行きましょう。
北海道マラソンのことを考えたら、今から暑さに慣れておくにこしたことはない。
「お、展望駐車公園だ!これは頂上まで近いぞ!」
と、思いつつ、道の駅まではこっから更に4㎞ぐらい上り続けます。
頼む、こんなところに、ぬか喜びさせるような展望台を作らんでくれ。
まあ、せっかく来たんだから、屈斜路湖の写真でも撮っておくか。
屈斜路湖は、中島があって、どことなく洞爺湖っぽい感じがしますね。
参加された皆様、暑い中、本当にお疲れ様でした。
で、こっから更に3㎞ぐらい上り続けて、道路に「道の駅はここだよ」って看板があったから、「おー、やっとてっぺんだぁ!」と思ったら、道の駅は今上った道を外れて、更に1㎞激坂を上ったところに存在していたのだな。
さすがの私も、これには心が折れた。
まあ、自転車押し歩きするようなことはしなかったけど。
道の駅到着。
ここまで約105㎞。
ここは以前も何回か車で来たことがあったんだが、やっぱ自動的に運んでくれる車だと、細かい道は覚えていないものだなあとしみじみ。
ラスボスの1㎞の上りは、今年いっぱいは忘れないことでしょう。
サイクルラックがあったので、ありがたく利用させてもらう。
道東の観光地は、割合サイクルラックが完備されているところが多く、自転車乗りにはやさしいですね。
再び、屈斜路湖が見えるところでパシャリ。
さっきの駐車公園より、標高も高く、一段と屈斜路湖が映えている。
そうでも思いこまないと、やってられない。
この道の駅は、藻琴山への登山口にもなっていて、こっから山登りを楽しむこともできるんだが、今日のところはロードバイクでここまで来ただけで勘弁してください。
山登りは2年前にやったことがあるんで、今日はパスします。
こんときは、霧でなんも見えんかったけど。
さて、今回のハイライトである「標高725mヒルクライム」も終わり、こっから更に北上し、「オホーツク海」を目指していきます。
(つづく)