日本海側の小樽から、太平洋側の苫小牧まで走るクレイジーなイベント「超ウルトラキャノンボール2」。
左脚故障のため、イベント一週間前は「キロ6分半で10km走るのでやっと」というトホホな状態でしたが、どういうわけか本番は、16時間ぐらいかけて121kmの距離をほぼ歩くことなく走り抜き、満足行く結果に終わったのでありました。
(参加記は以下)
今日は、これから参加するウルトラマラソン「サロマ」や「壱岐」への作戦を立てるという意味で、このイベントを振り返っていきましょう。
今回の勝因はズバリ「怪我の功名」で、本番前に走り込みができず、結果「よいテーパリング」になったこと。
そして、思うように脚が動かないゆえに、序盤から無理のないペースに抑えることができて、終盤になっても体力を温存することができたことにあると思います。
特に自分の中で「ここがキモ」と思ったのは、以下の2つでしょうか。
1.マフェトン心拍数を維持できたということ
2.ファットアダプテーションの効果が見られたということ
「マフェトン理論」については、以下をご参照ください。
平たく言えば、「180ー年齢」の心拍数で走り続ければ、身体の中で少ししか蓄えられない糖質をあまり使うことなく、体内にたっぷりある脂肪を使って長い距離を走り続けることができるという理論である。
ちなみに今回のガーミンデータは、こんな感じ。
平均心拍数123と、見事に50歳の私のマフェトン心拍数の130を下回っています。
特に終盤は、歩くようなスピードしか出なかったことと、気温がグッと下がったことで、110ぐらいまで落ちていますね。
脚はボロボロでしたが、体力が枯渇したという感じは最後までありませんでした。
ただ、上の動画で説明されているように、大会本番だけ低い心拍数で走ればOKというものではなく、ある一定の長い期間「マフェトン心拍数」で走り続けて身体を慣らしていく必要があるようです。
私の場合だと、故障したゴールデンウィーク明けからと、冬の間の凍結路面で、ゆっくりしか走ることができなかったとき「110〜120」ぐらいの心拍数で走り続けることを繰り返すことによって、酸素運搬能力や脂肪燃焼能力が鍛えられたのかもしれません。
次に「ファットアダプテーション」についてですね。
平たく言えば「よい脂質を摂って、脂肪燃焼しやすい身体づくりをしよう」というものです。
サッカーの長友選手の以下の本が一時期話題になりました。
ウルトラマラソンに使えるような「ファットアダプテーション」については、以下のサイトが一番まとめられているかな。
ポイントは
・夕食と次の日の食事の間は10時間以上あける
(私は16時間あけている。ちなみにこの食習慣は3年ぐらい続けている)
・MCTオイルを取り入れる
というところでしょうか。
私は板橋の終わった3月の下旬からMCTオイルを取り入れました。
スーパーで売っているMCTオイルはお高いので、Amazonなり楽天で買うのがいいでしょう。
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コイツを毎朝5gぐらいコーヒーに入れて飲んでいます。
ホントは1日30gぐらい摂取するのがいいみたいだが、MCTオイルはお高くてそんなに使うのはもったいないし、腹はゆるくなるしということで、みみっちく少量ずつ取り入れています。
正直、MCTオイルの効果は、練習中では全くわからなかったのだが、今回100km以上の距離を割合涼しい顔で走れたということは、きっとそれなりに効果があったのだろう。
ファットアダプテーションのいいところは、体内の脂質をエネルギーにできるので、補給を少なくして長距離を走ることができることにあります。
んで、「補給が少なくてもいい」ということは、ウルトラ特有の「胃腸障害がなくなる」ということにもつながってきます。
今までウルトラの終盤で胃腸障害に苦しめられていた私でしたが、今回初めて、終盤でも固形物を美味しく食べることができ、非常に胃腸は快調で、「食べられるとウルトラはなんて面白いんだ」と痛感しました。
ただ、この「ファットアダプテーション」、上のサイトにも説明されているように「効果が出るまで4週間はかかる」ということらしいので、今からやってもサロマには間に合いませんね。
2〜3ヶ月後以降にウルトラレースがある方にはとっては試してみる価値があると思います。
その他にも、カーボローディングやめて糖質を抑える方向にしたとか語りたいことはあるんだが、長くなりそうなので、気が向いたらそのうち書くことにします。
《お詫び》
今回の2つのポイントは、即効性がないもので、目先のサロマを目指されている方にとっては、ちっとも役に立たない記事になったことをお詫び申し上げます。
つーか、もっと早く書けよ、俺。
さようなら。