どうして怪我をしたランナーは、「ベアフットラン」の世界に夢を持ってしまうのだろう。
「ベアフットラン」、要するに「裸足ラン」のことですな。
「裸足で走ることによって、人間本来の足の動きを取り戻すことができ、現在の高機能シューズが原因とされている怪我を防ぐことができる」なんてことが、あの有名な例の本に書かれているので、故障からの回復を目指す私としては、藁にもすがる思いで「ベアフット」に賭けてみることにしました。
ちなみに「あの有名な例の本」とは、これですね。
んで、本の中に出てくる「最強の走る民族」であるメキシコの「タラウマラ族」が、「ワラーチ」と呼ばれるサンダルを履いているということで、日本のランナーの中にも「裸足にサンダル族」が出てきたわけです。
10年ぐらい前は、マラソン大会でワラーチで走る人を見て、「うわ、変態だ!」と思うぐらいに、普通の感覚を持っていた私だったのだが、気がつけば私も「変態」の世界に片脚を突っ込みつつあり、非常に感無量である。
ワラーチはネットで検索すれば、自作方法とかも出てくるんだが、工作能力の著しく低い私としては、まずは市販品で様子を見るのがいいだろう。
ベアフット界で有名な市販品の「走るサンダル」が、タイトルにある「ルナサンダル」という奴です。
lunasandals-jp.com
で、ルナサンダルの中にも色々あって、めっちゃ薄くてより裸足感覚を磨くことができる玄人向けのモデルもあるんだが、ベアフット初心者としては、そこそこ厚みがあって汎用性のある「Mono Winged Edition」という奴がいいだろうと。
Mono Winged Edition(モノ ウィングドエディション)lunasandals-jp.com
ただ、このルナサンダル、結構お高いのですよね。
「サンダルの分際で15000円近くもするなんてふざけてないか?」と最初は思ったが、「シューグーを使って修理しながら使えば4000kmは走れる」なんて書かれているブログを見て、「長い目で見れば、意外と安い買い物かもしれん」と、楽天スーパーセールのときを狙ってポチリ。
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ということで、やってきましたルナサンダル。
人類の進化を感じさせるダンボールのイラスト。
写真には写っていないが、「RUN FREE」というメッセージが心に突き刺さる。
ソールはグリップ力がありそうですね。
早速、足入れしてみました。
ルナサンダルは、普通のランニングシューズと違って「捨て寸」という概念がなく、1cmとかの余裕をもたせることのない「足の実寸値」のサイズで買うのがいいとのこと。
「確か昔、ショップで足を測定してもらったとき、25.8cmだったような気がしたな」という古い記憶を頼りにして、26.0cmのものを買ったが、25.5cmのでもよかったかな。
まあ、でも、ピッタリまでは行かなくても、大体こんなもんじゃないか。
ああ、ソックスがない裸足の開放感が気持ちよい。
このままどこかへ走り出したい気分だと、日が暮れた真っ暗な中、発作的に近所を400mぐらい走りました。
「うっ、これ、カ・イ・カ・ン」
と、セーラー服と機関銃の薬師丸ひろ子の世界に入り浸り、さすがに再来週のサロマ100kmで使おうとは思わんが、1ヶ月後の「釧路湿原マラソン(30km)」で使ってみるのも面白いんじゃないかと思った。
もっと固くて痛くて拷問のようなものだと思っていたが、ストライドを広げずに、フォアフット気味で身体の真下に柔らかく接地すれば、意外と気持ちよく走れますね。
というか、「こいつでもっと長い距離を走りたい」と思わせるポテンシャルのあるアイテムだった。
ウルトラランナーで、ベアフット系の人が意外と多いのが、なんとなくわかるような気がする。
「ゆっくり長くどこまでも行きたい!」って気分になりますな。
ということで、せっかく故障していることだし、距離や時間の追求は一旦お休みにしましょう。
少しの間、開放感のあるルナサンダルで、故障しない走り方を学びつつ、また違った走る楽しみを追求することができればなあと思います。
走ることは自由だあぁぁぁ
(犬井ヒロシ風に)
♪ Running is freedom....
さようなら。