ゴシラン

走ることについて語ります

「超ウルトラキャノンボールラン2」参加記(その1)

では、5月27日(土)に行われた「日本海から太平洋まで走る」イベント「超ウルトラキャノンボールラン2」を振り返っていきましょう。

 

前日の金曜に休みを取って、まずは高速バスで札幌に向かいます。

バスの中では、ウルトラマラソンへの気分を盛り上げるために、スコット・ジュレクの「EAT&RUN」を半分眠りながら読んでいました。

 

 

それにしても、スコット・ジュレクはとんでもない。

レース中に靭帯を断絶しながらトレイルを90㎞以上走ったり、足指の骨を折りながら254.3㎞を走るギリシャスパルタスロンで優勝したりするエピソードを読んでいると、たかだか大腿の神経痛ぐらいで怖気ついている私が非常にちっぽけに思えてくるのであった。

「よーし、俺もジュレクを見習って、明日はどーんと完走してやるぞ」

と、一瞬気が大きくなった私であるが、大事なことを忘れてはいけない。

 

私はスコット・ジュレクではないのである。

 

ジュレクに憧れるのはやめよう。

「憧れるのはやめよう」と、大谷翔平も言っていたことだし、根性のない私は私らしく、ちょっとでも苦しくなったらさっさとやめようではないか。

やめるのは恥ずべきことではない。

挑戦することに価値があるのだ。

ドーンと行って、バーンと散ろう(長嶋語)。

 

 

約5時間バスに揺られて札幌駅到着。

とりあえず飯でも食うか。

 

 

あまりカーボローディングは意識せず、とろろそばを食べます。

消化がよくて、あんまり腹にたまらないものがいいかなと。

とろろそばのように「細く長く粘り強く」の精神で、明日は行けるところまで前のめりで行きたいものだ。

 

 

JRに乗り換えて、スタート地点の小樽へ。

小樽は「運河と坂のマチ」です。

 

 

真夏でも20度ぐらいにしかならない釧路民にとって、この気温は暑いな。

ただ湿度は低いんで、どうにかなるだろう。

明日はあんまり暑くならなければいいが、サロマのことを考えると、今暑いのに慣れておいた方がいいという話もある。

その辺複雑な心理だ。

 

ついでなんで、スタート位置の小樽公園の位置をチェックしておきましょう。

 

 

駅からは結構離れてますね。

でもって「坂のマチ」らしく、ここまでかなり急な坂を上らされたよ。

30分ぐらい歩いたでしょうか。

 

 

無駄にあちこちテクテク歩き回り、次の日の超ウルトラマラソンに向けて無駄なエネルギーを使った気もするが、スタートラインに向かうまでに道に迷っていたので、下見しておいてよかったと言えばよかったのであった。

 

スタート位置がわかって安心したところで、宿泊先に行きましょう。

明日のスタート時間は4時30分ということで、3時30分ぐらいにはチェックアウトしておきたいところだ。

となると、とっととチェックアウトするのに宿泊に金をかけるのはもったいなと思い、駅前のカプセルホテルをチョイスしたのでした。

寝る場所さえあれば、それで十分だ。

 

せっかく小樽に来たんだから、寿司とか食いまくればいいんじゃないかという意見もあるかもしれないが、私、そういうの興味ないんでいいんです。

風呂に入って、コンビニでテキトーなものを調達して、18時には横になりました。

寝入りに時間がかかったが、2時間ぐらいで眠剤が効いてきて、くかーっと翌2時半まで寝てました。

ちょっと寝すぎたか。

 

朝風呂に入って、腰にテーピングを貼ったりして、ちょっと慌ただしい時間を過ごしながら、予定通り3時半にチェックアウトします。

ロッカールームには、ランナーっぽい方が何人かいて、「きっとこの人たちはキャノンボールランの参加者なんだろうなあ」と思い、話しかけて、もしそうなら「駅からタクシー割り勘で会場まで行きません?」と提案したいところだったが、人見知りの私にそんなことができるわけもなく。

一人スタスタと歩いて、途中のコンビニで水や食料を買い込んで、会場へと向かいます。

まあ、これから走る距離のことを考えると、駅から30分ぐらい歩くことなど、ウォーミングアップとしてはちょうどいいだろう。

 

 

服装、装備はこんな感じ。

50㎞ぐらいで途中棄権する気満々のくせに、なぜか苫小牧での夜間走行に備えてヘッドライトを準備していたりする。

絶対使うことなどないのだろうが、なぜかこういうのを用意しておかないと心配な私なのであった。

 

3月の「板橋Cityマラソン」のときと同様、頭には「別海アイスマラソンバフ」を巻いて、「あのぬかるんだ雪上の強行軍に比べればマシだ」と自分を鼓舞する作戦に出ます。

 

gossy54200.net

 

辛いことにでくわしても、「あれよりマシだ」と思う経験があれば、人間意外と頑張れるものです。

故障している左脚の調子は、痛み止めでなんとかごまかしている状態。

でも、脚に負担をかけず慎重に行けば、どうにか札幌市内までは持ってくれるだろう。

所詮、走りやすいアスファルトの道を、ただひたすら淡々と進んでいく簡単な作業だ。

なるようになれ。

レットイットビーだ。

 

(つづく)