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走ることについて語ります

北海道マラソン2024 参加記(その3)

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2024年の北海道マラソン

スタート時の気温は23度と、30度ぐらいあった去年に比べ大したことはなかったのであるが、7月末から続いていた体調不良と、それに伴う練習不足で「完走できるかな~?」と不安を抱えたスタートでありました。

私は基本レース中はスマホを持たない主義ですが、今回は40㎞地点で待っている家族へのDNFしたときの連絡手段として、スマホを持って走りました。

つーか、スマホ持って走るんだったら、今ならレース中の写真撮っておけばよかったかなあとも思ったが、そんときは写真を撮る余裕もない状態だったのです。

 

「大丈夫かなあ、どうかなあ」と、キロ7分オーバーのペースでゆっくり走っていたが、幸い創成トンネル以外で異変を感じることはなく、家族を始めとした沿道の皆様の応援にも支えられ、関門よりも20分余り残して20㎞を通過することができました。

 

残りはまだ半分以上残っているのですが、「ふー、これで大丈夫」と安堵しましたね。

冷静に考えたら、こっから気温が上がってくる後半の方が間違いなくキツくなるはずなのだが、なぜかこのときは「20㎞まで行ければ、あとは大丈夫!」と根拠のない自信を持っていました。

フルマラソンで大事なことは、その「根拠のない自信」です。

 

空は太陽が出たり、曇ったりを繰り返していました。

曇っているときは、そんなに暑さを感じないのですが、日が出ると、もぁ~と来ますね。

しかし、その「もぁ~」が北海道マラソンの醍醐味。

残り少ない夏を満喫しよう。

 

「あぢーなぁ」と思っていたら、氷の固まりが置いてあるエイド発見!

 

 

氷に手を置いて、「うわー、冷めたっ!!!」と、慌てて手を引っ込める、演技力2ミリの演技をして、エイド係から完全に無視される、ある意味氷のように寒い時間を過ごします。

そんな寒い空気の中、別の場所にいたエイドの女のコから話しかけられました。

 

あ、スパカツTシャツだ!うちのお母さん、泉屋で働いているよ!

 

世の中、なんと狭いのでしょうか。

まさかこんなところで、泉屋の関係者に出会うとは。

予期せぬ応援に、リアクションもしどろもどろだった私でしたが、くれぐれもお母様によろしくお伝えくださればと思います。

 

新川通をズンドコ進んで、24㎞地点の前田森林公園に、今年も「大エイド」があったので、関門まで余裕もできたしということで、今年もゆっくりしていくことにしました。

エイドでコーラやどら焼きやゼリー飲料などをゲットし、ゴクゴクモグモグと。

うん、ちょうどお昼時だし、これはよい給食だ。

 

で、尿意も感じたのでトイレタイムにするか。

しかし、ここのトイレがなかなか激混みで、10分ぐらい待たされたよ。

まあ、食ったものを消化するにはいい時間だっただろう。

トイレ待ちの間、ごみ箱の近くに紙コップが散乱していて、それを一生懸命に拾ってごみ箱に入れていたおっさんがいたので、私も「どーせトイレ待ちの間暇だし」ということで、一緒になって拾った。

なんかいいことをした気分になって、心が満たされたトイレ待ちの時間なのであった。

最近、走りながら道端のごみを拾う「プロギング」なるものが一部界隈で流行っているが、確かにこれはハマる人も出てくるかもしれない。

 

膀胱も心もすっきりしたところで、レースに復帰しましょう。

 

25㎞地点通過。

時刻は12時1分。

関門閉鎖時刻は12時15分なので、14分セーフ!

…って、前田森林公園で余裕ぶっこいているうちに、制限時間がヤバくなってきてないか?

 

25㎞地点を過ぎたら、折り返しはもうすぐです。

折り返し地点手前では、大会サポーターである「65BASE代表」の阿萬香織さんが、「もうすぐ折り返しだよ。折り返し過ぎたら追い風で楽になるよ!」と、必死にランナーを励ましてくださいました。

 

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おお!6月に釧路で一緒に走ったあまんちゃんが、こんなところでも応援してくれるとは!

「制限時間も迫ってきたし、折り返しからギア上げるか」と、こっからパワーアップしました。

キロ7分からキロ6分10~20秒ペースに上げていきます。

追い風に押してもらいながら進んでいこう。

 

折り返しを過ぎてから、スライドで一生懸命に走っているランナーの皆様を見て元気をもらいます。

25㎞関門の閉鎖時刻が迫ってきていましたので、皆様真剣な表情でしたね。

序盤、余裕の表情で「ありがとー、ありがとー」と、よく通る声で沿道の声援に応えていた、シンデレラに仮装したランナーが、かなり必死になって関門に向かっていたのと、「酷道ランナーのサトーさん」が、YouTubeで見せないようなめちゃくちゃ苦しそうな表情で、「ここ界隈で最も真剣に走られていた」のが、かなり印象に残りました。

(同じ「酷道ランナーのアキラさん」とは別々に走られていて、この時点で「セパレート方式」を採用していた)

 

そういや、かなり後ろを走っていた関係もあると思うが、今年は「酷道Tシャツ」で走られているランナーの方が多かったような。

「最幸美」と書かれたTシャツのランナーを見ると、思わずニヤリとする私なのでありました。

速さを追求するのもいいけど、速さだけがマラソンではない。

一緒に42.195㎞の道のりを楽しもうぜ!

 

30㎞地点通過。

時刻は12時32分。

関門閉鎖時刻12時55分よりも、かなりセーフ!

よしよし、巻き返した。

一度上げたペースを落とすのも、かえって疲れるので、このペースでずんどこ行っちゃいましょう。

 

32㎞で長い長い新川通とは別れを告げます。

「ああ、ここでもう終わってしまうのか。もっと長く新川通を走っていたい」と、よくわからない感情がめばえ、無駄に新川通を1ミリでも長く走るために、大外を回って、西野屯田通に入ります。

 

 

北海道マラソンも32㎞地点を過ぎ、いよいよ終盤戦を迎えます。

 

(つづく)