休みの日。
月の休みの半分は待機義務があり、遠出できない私にとって、待機のない週は「どっか遠くへ行かないともったいない」と思えてしまうのである。
ということで、今日はロードバイクでパーッと遠くへ行きましょう。
とりあえず、自転車でまだ走ったことのない国道272号線を進み、途中から国道243号線に切り替えて別海町へ。
んで、別海からは南下してJR厚床駅に行って、そっからJR輪行で釧路に帰ることにしよう。
距離にして約110㎞。
短くもなく長くもなく、ちょうどいいぐらいなのではないか。
何でもいいから行ってみよう!
まずは、国道272号線を北東に進みます。
この道は、今まで車では何回か走ったことがあるが、自転車では初めてだったりするのだな。
車で走ったときは、「アップダウンが多くて、景色が単調で、自転車で走ったらしんどそうな道だな」と思っていたが、全くその通りであり、最初の60㎞はただの苦行であった。
そんな中、国道272号線の中の唯一の集落である「標茶町中茶安別(なかちゃんべつ)」にあるセイコーマートが、オアシスのように光り輝いていました。
ここまで約41.5㎞。
この前食ってうまかった「ダブルクリームのメロンパン」をリピートしたが、イマイチ味がしない。
落車事故以来、体質が変わり、疲れていると露骨に物の味を感じなくなり、体調を知る上では便利なのであるが、サイクリングの補給が楽しめないというデメリットがある。
ここで、「今日は何食ってもうまく感じないなあ」と悟り、コンビニ飯で通すことにしました。
別海町に入り、国道243号線に進路を変えると、アップダウン地獄は終わり、「別海町パイロットマラソン」でも走ったフラットな道になりました。
セイコーマートのある中西別の集落。
別海町パイロットマラソンでは、ここがちょうど往路の14㎞と復路の28㎞地点となり、フルマラソンのそれぞれ1/3、2/3の距離で、よいランドマークとなります。
セイコーマートの辺りでは、全中西別民が集結したんじゃないかってぐらいの熱い応援がもらえ、元気が出るところです。
そういや、私が走った2年前、この地で「けっぱれー!」と叫びながら動き回るおばさんがいたが、彼女は元気にやっているのだろうか。
今でも彼女が「別海の応援MVP」だと思っている。
その節はありがとうございました。
別海は「人より牛が多いマチ」なので、コース沿線は写真のような、のどかな牧草風景が拡がっております。
ここまで約90㎞。
ゲートは、マラソン当日には「日本の将来を先導して走る」などとカッコいいことが書かれているのだが、大会でないときは真っ白しろすけなのね。
今年も仕事の都合でこの大会を走ることはできないが、自己ベストを出したこともあり、思い入れのある大会です。
道内の公認大会では、一番記録の出しやすいコースだと思いますので、ちょっと遠いですが、是非秋マラソンの一発目として多くの方にチャレンジしてほしいものです。
完走賞として「鮭一本」が当たりますよ。
うむ、ロードバイクで、走ったことのあるマラソン大会のコースをたどるのもよいものだ。
別海町の市街地を抜けて、JRの駅がある厚床方面に向かいましょう。
別海町には今はJRの線路は存在していませんが、昔は「標津線」が走っていました。
厚床と別海の間に「奥行臼」という駅があり、そこが昔のままで保存されています。
建物の中にも入ることができるので、入ってみましょう。
うむ、昭和の世界にタイムスリップしたような感じがしてよい。
ちなみに標津線は、平成元年に廃止になりました。
平成ってつい最近のことって思ってしまう50代であるが、冷静に考えると、今からもう35年も前になるんだな。
ホーム、駅名標、線路も復元されております。
このたたずまい、いいですなあ。
私はこういう駅があると、30分はボーっとできる人間です。
ローカル線の無人駅には安らぎがあるのだよ。
113.5㎞の道のりでした。
ここもかつては、根室本線(花咲線)と標津線の分岐駅だったのだが、今では利用者の少ないひっそりとした無人駅となっています。
行政上は、ここも根室市となっているが、こっから根室市市街までは30㎞ぐらい離れているのだよな。
ロードバイクは解体して袋に入れます。
今日はきちんと説明書見ながらやったので80点。
というか、マニュアルはきちんと見てやらんとダメだな。
私は料理をするときも、レシピをきちんと読まないで、「ちがう。これじゃない!」と一人で文句を言っているダメな人です。
ちゃんとレシピ通りにやらんかいと。
一両編成のキハ54で帰ります。
観光シーズンなのか、乗客でいっぱいでしたね。
自転車の袋を持った邪魔者の私は、デッキでおとなしく1時間半立っておりました。
これから18きっぷシーズンに入って、このローカル線もますます混みそうなので、しばらく輪行遊びはしない方がいいかな。
茶内~厚岸間の「別寒辺牛湿原」は、何度見てもいいものですね。
花咲線は、車窓の景色を見ているだけでも満たされた気分になり、乗車中スマホをいじるにはもったいない時間だと思います。
釧路駅に到着し、自転車を組み立てて帰宅して、今日の行程はおしまい。
自転車を使った輪行は、「運動と旅行」を兼ねることができて、大人の休日の遊びとしてはいいんじゃないかなと思います。
食費、交通費合わせて3000円ぐらいと、経済的な遊びなのではないでしょうか。
こうして、月に一度は意味もなくふらっと自転車と列車を使った小旅行を楽しみ、リフレッシュしたいものですね。
前半のアップダウンが辛過ぎて、「今日はやめときゃよかった」と思ったものですが、半分を過ぎた辺りからラクになり、「終わりよければすべてよし!」の一日でした。
多分国道272号線は、もう自転車では走らない。
おやすみなさい。