ゴシラン

走ることについて語ります

雌阿寒岳へ25年ぶりの登山(中編)

んなわけで、休みの日にも関わらず、2時起きからの1時間半ドライブしたあげく、4時40分から登山を開始した私です。

 

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一応、トレランスタイルで来ているので走り出しましょう。

えっほえっほと。

 

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しかし、200mも走らないうちに、いきなりの「木の根攻撃」がやってきたのであった。

うむ、これはとてもじゃないが走れない。

走れないところは歩いて行こうではないか。

 

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走れるところは走ろうなどと、最初は甘っちょろいことを考えていましたが、どこまでも続く「木の根+急勾配」で、走る気力は完全に失せ、登り区間の9割5分ぐらいは、ただのウォーカーとなっていました。

まあ、体力はあるが登山技術はゼロの私なので、そこは仕方がない。

まずは怪我をしないことを最優先に、早歩きでスタスタ進もうではないか。

 

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あっけなく1合目到達。

ここまで所要時間8分。

なんだ、もう全体の1/10か。

このペースだと1時間半ぐらいで山頂まで行けるんじゃないか。

 

ガーミンで走行ログを取っていたのだが、オートポーズ機能を入れると、登山ぐらいの歩くスピードでは「止まっているもの」と認識され、ちっともログを取ってくれないのね。

2合目で一旦ガーミンを止めて、オートポーズを外してから、再びログを取ることにします。

登山するときは、ガーミンのオートポーズは最初からオフにした方がいいな。

 

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木の根攻撃は3合目ぐらいのところで終わったが、今度は「岩攻撃」に出会い、まるで走れない状況が続きます。

勾配はめっちゃ急だし、歩いているだけで心拍は150ぐらいと、バクバクしていますね。

 

登る前は「迷子になったらどうしよう」と、ちょっと恐れていましたが、写真のようにコース上の岩に黄色いマーカーが塗られているので、これを目印にすればほぼ迷うことはないでしょう。

最初にマーカーをつけて下さった人に300回ぐらいお礼を言いながら、ずんどこ進んでいきます。

 

4合目で森林限界が終わり、視界が開けてきましたね。

先行していた登山者が休憩していたので、「おはようございます」と挨拶します。

 

私はただただ登ることに必死で、はっきり言って周りの風景など見ちゃいなかったのですが、休憩されていた登山者に「いい天気ですね。雲海がきれいですね。大雪の山まではっきり見えますよ」と言われ、「え、どれどれ」とようやく周りの景色を見渡したのでありました。

 

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うぉぉぉぉぉぉ!

なんじゃこりゃあぁぁぁぁ!松田優作風に)

 

これが雲海か!雲海なのか。

わざわざ2時に起きて、ここまで来た甲斐があったよ。

この時点で、すでに感動のボルテージは頂点に達し、「もう帰ってもいいか」ぐらいに不覚にも思ってしまったのであるが、まだ道のりは半分以上ありますので、とっとと先に進みましょう。

 

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山頂の方も見えてきましたね。

あとどんくらい登ればてっぺんにたどり着くのでしょうか。

 

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森林限界が過ぎても、相変わらず道は岩だらけで走れるような道ではないですね。

まあ、競走しているわけでもないし、ゆっくり進んで行きましょう。

 

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5合目到達。

ふー、やっと半分まで来たか。

ここまでの経過時間は40分と順調。

25年前、初めての登山で、アポイ岳(標高810m)に登ったときは、5合目までで何回も休憩を取りながらヒーヒー言っていたような記憶があるが、あのときよりも体力がついて、5合目でもまだまだ余裕があるな。

ランニングの力は登山にも役立ちますな。

 

ただ、ここで暑くてやってられんくなってきたので、上着を脱いで腰に巻きます。

まあ、寒くてガタガタ震えるよりは500倍マシだろう。

 

5合目を過ぎても、岩をよじ登らなければならないような急勾配が続きますね。

写真を撮る余裕もなく、8合目までひぃこら進んでいきます。

 

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8合目到達。

経過時間は1時間。

 

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8合目から見える雲海もすんばらしくよいですなあ。

ビバ、道東!ビバ、雌阿寒!

 

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雌阿寒岳は活火山ですが、9合目で、火口が見えるようになりましたな。

おお、これぞ自然の神秘!

これは「日本のグランドキャニオン」と言ってもいいぐらいではないだろうか。

道東に6年以上も住んでいて、こんなすんばらしいものを見逃してきたとは、今まで私は何をやっていたんだと、軽い後悔を覚えるぐらい、雌阿寒の見せる姿にただただ圧倒されていた私でした。

 

山頂が近づいてきました。

ここまで、それなりに体力を消耗したので、全速力は無理ですが、最後はジョギングペースで走って山頂に突撃しますよ!

 

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6時、ついに山頂到達!

阿寒湖がバッチリ見えて最高です!

約1時間20分と時間は短いながらも、濃密な時間を過ごさせていただきました。

 

ああ、いい。

なんか、いい。

すごく、いい!

 

何がどういいのかは説明はできないが、とにかく何もかもが素晴らしく、文句のつけようのない土曜の朝を愉しんだのでありました。

 

(つづく)