十勝岳トレイルやら北海道マラソンやら、ブログネタがたまっている状態なのですが、レースとは全然関係のない今日の出来事をつらつらと書いていきます。
このブログに何度か書いているように、私の仕事は月の半分、休みの日でも職場からの呼び出しがあり、行動範囲が制限されるもので、待機じゃないときは、ついつい「これでもか」と言うぐらい、レースやらお出かけやらの用事を詰め込んでしまうのです。
じゃあ、今日は何をして遊ぼうかなあ。
最近ロードバイクにほとんど乗ってないし、山も行きたいし、どうしようかなあ。
ということで、ひらめきました。
「山と自転車を両方楽しめばいいじゃないか」
と。
一般的に登山口って、ダートの道を何キロも進んだところにあることが多く、自家用車以外で行くのは、ほぼ不可能なところが多いのですが、摩周湖の近くにある摩周岳は(そのまんまのネーミングですね)、舗装路に面している「摩周湖第一展望台」から登ることができ、これならロードバイクでも行くことができるなと。
しかも、展望台の駐車場は車で行くと金を取られるが、ロードバイクならタダで停めることができる。
これは行くべし!行くしかないと。
まずは国道391号線を北上します。
天気はよく、気温は20度ぐらいと暑くも寒くもなく、サイクリングにはちょうどよかったですな。
途中、休憩で寄ろうと思っていたコンビニが思いっきり潰れていて、10kmほど「コンビニ空白地帯」となった「北海道あるある」の洗礼を受けます。
北海道内を自転車旅行するときは「寄れるコンビニは寄れ!」が鉄則です。
左手にないからヤダとか、セブンじゃないとヤダとか言っていたら、その先何十キロもコンビニがないなんてことはザラです。
コンビニ補給が終わったら、標高546mの「摩周湖第一展望台」へのヒルクライム。
はっきり言って、登山よりこっちの方がしんどかったでござる。
4時間以上かけて、摩周湖第一展望台到着。
ここまで82km。
サイクリングだけですっかり消耗し、なんかもうここで帰りたいなあって気分になったが、とりあえず展望台にあるレストハウスで何か食って気を紛らわせましょう。
摩周湖のある弟子屈(てしかが)町には「弟子屈」という行列のできる人気ラーメン店があるのですが(これまたそのまんまのネーミングですな)、なんと摩周湖の展望台でも弟子屈のラーメンを並ばずに食うことができるのです。
まあ、弟子屈市街の本店に比べると、観光地価格で高いし、量もちょっと少な目なのであるが、本店に負けず劣らずうまかったぜよ。
ごちそうさまでした。
さて、ラーメンで気分も盛り上がったし、トレランの部に入ることにするか。
摩周岳山頂までは約7.2km。
ただ、標高差は311mとそんなになく、登山というよりはトレッキングって感じですな。
実際、ほとんどは走れる路面でした。
登山道は摩周湖をぐるっと回る感じで進んでいきます。
展望台は人が多くてごちゃごちゃした感じでしたが、人がいない登山道からは落ち着いて摩周湖を眺めることができる。
基本7.2kmの道のりのうち、ほとんどは緩いアップダウンですが、ラスト400mだけは「登山」って感じの岩がゴツゴツした激坂になります。
ただ、そんなガレ場の激坂を、トレイルランナーがギュイーンと走って私を抜かしていくのだよな。
やっぱ「ホンモノ」のトレイルランナーは違うな。所詮私などニワカの「マガイモノ」トレイルランナーだと、半分いじけながら私は山頂までちんたら歩いていきます。
その「ホンモノ」のトレイルランナーの方は、速いだけではなく人格的にも非常にできている方で、山頂で私の写真を撮ってくださいました。
ありがとうございました。
いずれどこかのレースでお会いしましょうと言いたいところであったが、間違いなく私とは走る時間帯が違うので、レース中に会うことは絶対ないだろう。
下りでもあっという間に姿が見えなくなりました。
なぜか摩周湖を見ながら、阿寒湖の「まりもようかん」を補給食に食う私。
何故か放置されていた「中田翔」のタオル。
以前は「サムライジャパン」のメンバーだったんだなあ。
まあ、最近はジャイアンツでも頑張っているようだが。
2時間40分ぐらいで、14kmのトレイルランはおしまい。
摩周岳とその隣の西別岳は、走れるところが多いので、トレランの練習にはいいんじゃないかと思う。
冬はスノーシューで散策してみたいな。
トレランの部が終わったら、またロードバイクにまたがって、10kmぐらいゴーカイにダウンヒル。
摩周駅で自転車をバラして輪行袋に詰め、今日の活動はおしまい。
あとはローカル線に乗って、釧路に帰るだけです。
一両編成のキハ54に乗って帰ります。
反対方向から来る「ルパン列車」。
草原にいるタンチョウヅル。
釧路湿原に沈む夕日。
線路を横切るシカの集団に向けた「ピュー」という甲高い警笛の音。
道東のローカル線には、北海道の魅力がギュッと詰まっています。
私には新幹線や特急のグリーン席よりも、こういう鈍行列車ののんびりした旅がお似合いなのです。
ああ、いいねえ、この「ひとりで 静かで 豊かな」時間。
多分、私は派手な海外旅行や、人のたくさんいるテーマパークや観光地よりも、こういう「静かなプチ旅」の方が落ち着くのだろう。
漫画「孤独のグルメ」や「山と食欲と私」の世界のような「自己完結で満たされた」休日を、これからも過ごしていければなあと思った今日一日なのでありました。
さようなら。