100㎞の「壱岐ウルトラマラソン」も、80㎞地点を過ぎ、残りはハーフ1本弱となりました。
ここまで約8時間半と、14時間の制限時間にも余裕があるし、もう歩いても完走は確実なのであるが、最後まで気を抜かずに、きちんと走って、コースアドバイザーさん仰せのごとく「11時間切り」を目指して走っていきましょう!
《80~100㎞》 2:18:31(トータルタイム 10:46:41 ラップタイム 6:56)
まあ80㎞からは、とにかく「坂だらけ」のコースでしたね。
「こんなコース作ったの誰じゃ!」と文句を言いたい気持ちもやまやまであったが、自分で「走りたい」と思って、高い参加費と交通費をかけて参加したわけだから、文句など言えるわけがない。
自分のできるだけのペースで、淡々と走るしかないですな。
88.6㎞の「マリンパル壱岐」までは、標高差にして50m以下の、ジャブのような坂道が続きます。
85㎞地点の「錦浜」。
うーむ、こんなキレイが砂浜があったんか?
全然記憶ないぞ。
とにかくこの区間は、「上り道」と「下り道」以外はほとんど覚えていない。
私の記憶に間違いがなければ、この87㎞地点の「ペンション スーベニール」である。
従業員の方が応援して下さっていて、私のTシャツを見て
「釧路いいですね!私も3回行ったことがありますよ」
という非常にありがたい応援をいただきました。
おお、こんなところに釧路を知っている方がいらっしゃるとは!
これは次回、壱岐の島に行くときは、このペンションに泊まるしかないですな。
思わぬところで「釧路ファン」を見つけた、非常にありがたい時間でした。
…と思いきや、今「ペンション スーベニール」のHPを見たら、「ペンションは閉店しました」という衝撃的な表示。
おお、残念すぎる。
できればマラソン大会の前後だけでも営業して、私を泊めてくれないかしらん。
一泊3万円でも払います。
もしペンション関係者の方が、このサイトをご覧になっていましたら、是非私に連絡を!
ペンションの方のありがたい応援を背に、とうとう「ラスボス前」の88.6㎞地点エイド「マリンパル壱岐」に到着します。
こっからが「激坂3連発」の「真の壱岐」の姿を見せてくれます。
心して進んでいこうではないか。
さ、まずは「激坂1発目」。
距離にして1㎞、標高差にして80mの坂を駆け上がります。
事前の「完走計画」では、この「激坂区間は歩いてもいい」と書きましたが、せっかくここまで走ってきたんだから、最後まで走りたいと思うのが人情だ。
えっちらおっちら上っていきましょう。
90㎞地点を過ぎてからは、今度は「激下り」。
もう重力がかかって、膝は笑って、止まれません。
甲野先生が話題にしてくださったので再掲
— 習志野青龍窟 忍道家 (@3618Tekubi) 2023年9月10日
江戸時代の歩法指南書「万民千里善歩傳」(不及流歩術)記載
「下り坂運歩法」の検証
滑稽に見えるが、肩や上腕が下り坂での衝撃を吸収して、足裏や膝が大変に楽になる。検討の余地がある技術。 pic.twitter.com/iEsJLteptK
以前、X(旧twitter)で見たときは、「いやいやいや、こんな万歳しながら走るなんて、恥ずかしくて無理でしょ」と思っていたのだが、周りに人はいないし、もうこれしかないなと、万歳しながら走っていました。
確かに、下半身が安定して、うまくブレーキをかけながら走れたような気がします。
この「激下り万歳走法」、まず山岳ウルトラ以外で試す機会はないと思いますが、止まれないような激坂では、是非お試しあれ!
さて、下りが終わると、坂の合間のオアシス「久喜バス停エイド」があります。
ここでラストの「モルテン」を摂取し(今まで言及していなかったが、確かにモルテンは絶大な効果があった。最後まで急ブレーキがかからず完走できたのは、50%ぐらいはモルテンのおかげかもしれない)、更なる激坂に備えていきましょう。
「ラスボス」手前の分かれ道。
「これ右ですか?」とスタッフさんに聞いたら、「ハイ、右です」と絶望的なお言葉をいただきました。
うん、ここ何回もYouTubeで見てきたから知ってる。
こっから2段階で、一気に150mぐらい上っていきます。
走っても「キロ9分」ぐらいのショボい数字になって、ほとんど歩いているのと変わらんスピードなのだが、ここまで来たら意地ですね。
とにかく「トータルで11時間」を切るように、少しでも歩を速く進めるのみです。
途中、50㎞の部のランナーで「波切島」と書かれたランシャツで走っている若者がいましたね。
漫画「奈緒子」のコスプレなんでしょう。
地獄のような上りを終えて、96㎞からはほぼ下り。
もう11時間切りは確実です。
ふう、自分で自分で褒めるのもあれだが、よくここまで走り切ったよなと。
サロマの悪夢は十分払拭された。
いや、まだ完走していないんだがな。
ゴールの「壱岐の島ホール」に向けて、郷ノ浦大橋を超え、郷ノ浦トンネルをくぐります。
郷ノ浦トンネルでは「絶叫DJ」のSAYURIさんが、大きな声でランナーの皆様にねぎらいの言葉をかけてくださるのが聞こえてきます。
残り500m切った。
最後までしっかり走り切ろう!
いよいよ壱岐の島ホールに入って、ラスト100mの花道。
SAYURIさんのメガホンにタッチして、ついにゴールテープを切る瞬間がやってきました。
やった!やったんだ!
ありがとう!壱岐の島!
やったぜ!壱岐の島!
多くの皆様方のおかげで、サロマでは走れなかった100㎞の道のり、最後まで走らせていただきました。
「10時間46分41秒」の「壱岐の島一周の旅」、大変満足のいくものとなりました。
本当に、感謝の言葉もありません。
ガーミン記録。
坂道、絶景、応援、全てが最高の思い出となりました。
壱岐の島の皆様、大会関係者の皆様、最高の舞台を用意してくださり、ありがとうございました。
(次回、反省会につづく)