以前の記事でチラッと触れた「サボリ筋」という概念。
「サボリ筋」とは一体なんじゃ?
かいつまんで説明すると
スポーツの動作で、本来動かすべき筋肉が動かせていなくサボっているために、スムーズに動くことができず、でもって、サボっている筋肉の代わりに動かすべきではない筋肉が頑張っているために、運動能力が向上しないだけではなく、怪我の原因にもなる。
よって、サボっているけど運動動作に重要な「サボリ筋」を開発して、「ガンバリ筋」が出しゃばらないようにして、パフォーマンスを上げて怪我を防ぐ。
というのが、この本のコンセプトです。
で、ランナーが特に開発すべき筋肉は「腸腰筋」と「多裂筋・腹横筋」。
図示すると、腸腰筋が「股関節のつけ根」、多裂筋が「背骨周り」、腹横筋が「腰周りの脇腹」といったところでしょうか。
特に最近、私が走っているときに意識しているのが、脇腹にある「腹横筋」です。
ものすごく極端な図になりますが、左右の脇腹に交互に力を入れながら、結果的に骨盤が左右に揺れるように走っています。
このことによって、私が体感できる効果としては
・体軸が安定する。
・脇腹に力を入れることによって、自然と遊脚が浮く形になり、その分支持脚に体重が乗る
・脚の筋肉をあまり使うことなく走ることができるので、疲れにくい
というところでしょうか。
ここで「腹横筋」がサボってしまうと、以下の図のようになると思います。
脇腹を使って骨盤の位置を持ち上げないと、支持脚側の骨盤が下がり、体軸がずれ、そして支持脚に無理に体重がかかり、脚の筋肉に負担がかかってしまうように思います。
「腹横筋」で左右のバランスを整えることにより、遊脚をスムーズに動かすことができ、脚が後ろに残るのを防げるような気がします。
今回はちょっと小難しい話になってしまい、なかなか伝わりにくい内容になったと思いますが、私が言いたいことはひとつ。
筋肉を鍛えることも大事だが、筋肉をどう使うかがもっと大事である
ということです。
身体の中の筋肉がどう動いているのか、考え感じながら走ると、またひとつ違ったランニングの世界が見えてくると思います。
余談になりますが、「きん」つながりで、もう一言。
金を貯めることも大事だが、金をどう使うかがもっと大事である。
「筋」も「金」も有効に使っていきたいものです。
さようなら。