先月「脂肪燃焼ランニング(練習内容編)」という記事を書きました。
「東大卒」のウルトラマラソンランナー小谷修平さんが書かれた以下の電子書籍があります。
その中で、「脂肪燃焼ランニング」に必要な要素として
1.空腹ランニング
2.糖質制限食
の2つを挙げていました。
今回は2つ目の「糖質制限食」について見ていきましょう。
脂肪活用能力を高めるためには、そもそも糖質を使いにくい状態にすることが重要なようで、そのために日頃の食事から糖質を制限しましょうというのが小谷さんの主張です。
「タンパク質、脂質、炭水化物」の栄養素バランスとして、50〜65%の炭水化物を取り入れることを厚生労働省では推奨しています。
それに対して、小谷さんは炭水化物の割合を10%にしています。
小谷さんの食生活は以下のサイトに書かれていますが、かなりストイックなもので、なかなか普通の人には真似できないものがあります。
ただ、書籍の中では炭水化物の割合を40%ぐらいを目安にすればよいとも書かれていて、これだったら普通の人でも「やってみようかなあ」と思えるのではないでしょうか。
私は一日二食(昼夜のみ)で、昼は社員食堂で出される定食、夜は基本自炊をしています。
糖質を減らすための工夫として、一時期、夕食に米を食べずに「オールブラン」に置き換えたこともありました。
米一膳とオールブラン一食分(40g)の糖質を比べてみると
米 〜 55g
オールブラン 〜 20g
と、オールブランは米の約35%の糖質しかありません。
昼と夜に米を一膳ずつ食べるのに比べて、昼は米、夜はオールブランの食生活だと、1日の糖質は約30%カットとなります。
正直、食生活は味気ないものになりますが(実際、今はやめている)、これならどうにかそんなに手間をかけずに続けられるのではないでしょうか。
ちなみに、食生活を見直した4月のときは、10〜11%だった体脂肪率が、現在は8〜9%ぐらいに下がっています。
毎朝、朝食を摂らずに「空腹ランニング」をしている効果もあるのでしょうが、それ以上に食生活によるものが大きかったのではないかと思います。
ただ、この糖質制限ランニングの考え方、小谷さんや、糖質制限食を実践しているスパルタスロンチャンプの石川佳彦さんは30歳ぐらいの若い方で、私のようなアラフィフでも効果はあるのかしらん。
走りにはいい影響があったとしても、それ以上に健康を害するのではないかという不安はありました。
ところが、現在51歳のトレイルラン第一人者である鏑木毅さんも糖質制限食を実践しているということがわかり、これはあらゆる年代のランナーに有効なのではないかと思ったわけです。
正直、糖質制限食で、朝飯抜きの早朝ランはふらふらして力が出ず、「本当にこれで走力は上がるんだろうか?」と疑問に思うこともありますが、ガーミン測定のVO2maxは去年よりもいい数字となっており、手応えは感じつつあります。
今のところ、ゆるいペースの30kmロングなら行けるようになりましたが、早朝のスピード練習はちょっと無理ですね。
「空腹ランニング」や「糖質制限食」を取り入れてから、パフォーマンスが戻るまでに4ヶ月ぐらいかかるということで、長い目で見る必要がありますな。
幸いにして、レースがない今年だからこそ実験的に取り入れられるメソッドかもしれません。
現在の手応えとしては、「100kmウルトラマラソンでは有効。フルマラソンではどうか未知数」というところであるが、最初のうちはキツイと思った糖質制限食も、慣れると「こんなもんか」と思えるようになったので、もうちょい継続して、健康に害のないレベルで糖質を抑えた生活を送っていきたいと思います。
最後に本からの引用
”糖質制限は禁煙と似ているところがありますね。私はどちらも経験があるのでそう思います。吸っていたときはタバコがないストレスに耐えられませんでしたが、一度離れることに慣れてしまえば全然苦痛じゃないんです。タバコを吸ったことがない人がタバコを吸いたいという欲望にかられないように”
大事なことは、続けること、慣れることなのではないでしょうか。
「糖質をしっかり摂らないと持たない」というのは、身体の欲求というよりは、脳の欲求の方が強いような気がします。
脳に騙されないようにしていきたいものです。
さようなら。