ゴシラン

走ることについて語ります

自分の内側を見つめよう

今週も体調がイマイチでしたな。

 

頭がぐわんぐわん揺れるような感じがしたときは、「また脳に何か起こったんじゃないか?」と恐れの気持ちがでてくるが、安静にしていれば落ち着き、ほっと一安心するといった感じです。

まあ、単に「動けば具合が悪くなり、おとなしくしてると落ち着く」という、風邪みたいなものだってことがわかれば、そのうち良くなるだろうと思えてくるのだが、50過ぎの一人暮らしのおっさんが体調を崩すと、「このままヤバいことになるのでは?」と、よろしくない考えがぐるぐる頭をめぐり、メンタルによろしくないですな。

独身男性の平均寿命が短いのは、生活習慣を崩しやすいというのも、もちろんあるが、上に挙げたようなメンタル的なものや、「妻や子のために生き延びねば」という心の支えがないのもあるのではないかと思った、ここ数日でありました。

 

平日はおとなしくランオフにして、体調の回復を図った一週間でありましたが、天気のいい休みの日に家でじっとしているのも、精神的によろしくないかなと、今日はゆるくサイクリング。

 

 

ロードバイクだと、シャカリキになって漕いで、また体調悪くするんじゃないかって気がしたので、今日は通勤用のクロスバイクでゆるーく。

市街地から10㎞ぐらい離れただけで、馬のいる牧歌的な風景が拡がっているのはいいですな。

 

 

サイクリングロードの北斗休憩所。

6月になり、桜の季節は終わって、つつじが咲き乱れるようになりましたね。

いつも同じようなところを走っていても、こうして季節の移り変わりを感じることができるので、意外と飽きないものである。

 

サイクリングロードは、段差があったりして、スピードを出して走るには向いていなく、ぶっちゃけ走るだけなら車道を走った方がラクなんだが、それでもサイクリングロードには「幸福の原風景」が詰まっている感じがするのだよね。

湿原の中を走る心地よさ、スポーツ自転車だけではなく、ママチャリなど様々なスピードで走るチャリダー、思い思いのペースで走るランナーの皆様と同じ空間にいるのだと思うと、健康のエキスを分かち合っていると感じられるのである。

 

 

山花の動物園まで、約40㎞のサイクリングでした。

この動物園は入ったことがなく、50過ぎのおっさんが一人で入るには抵抗があるのだが、たまには動物に癒されるのもいいのではないかと思う、初夏のひとときであった。

ナマケモノと一緒に、グテーっと何も考えることなく動物を見つめていたい。

 

 

帰り道、業務スーパーに寄って、新釧路川の河川敷で「モグモグタイム」。

結局、私は走るとか自転車とか山歩きとか、そういう手段はどうでもよく、単に「青空の下で身体を動かしている」という行為そのものが好きなのであろう。

その「好き」という気持ちを大切にしていこう。

 

ランオフ生活で、時間だけがあり余っているので、久々に月額980円の「kindle unlimited」に入って、iPadで読書三昧の日々を過ごしておりました。

 

 

この本は以前も読んだことがあり、当時は「臨死体験?うそくさい」と思っていたものだが、実際、去年私がぶっ倒れて、臨死体験までは行かないが、意識不明になった経験をしてみると、また違った感想を持つものだなあ。

もちろん、この本に書かれていることの全てが「正しい」とは思わないが、「他人の意見」を軸にせず、「自分の内側の神様」を信じて、自分に愛情を持って生きることが、ストレスを少なく生きるコツなのではないかと思う。

 

走ることに関して、段々能力がインフレ化してくると「自分はまだまだやれる!こうしなければ」と、理想がどんどん高くなってくるが、「こうしなければ」という気持ちが、すでに「他人の意見」に軸足を移して、「自分の好き」がないがしろにされているのではないかと、ふと気づかせてもらった。

まあ、仕事だったら「こうしなければならない」ということに、もちろん従わなければいけないが、義務ではない趣味の世界に、こういうことを持ち込んで、ストレスをためたり、体調を崩してはいけないよな。

もっと「自分の好き」に正直になっていこう。

 

さようなら。

2024 5/19~5/25 ランニング週記

gossy54200.net

 

土曜のブログにも書いたように、体調が不良であった1週間でした。

雪が溶けてからゴールデンウィークまで、負荷を上げた反動が来ているのだろう。

 

 

半年ぶりの「月間走行距離300㎞」が見えてきて、こうなりゃ帳尻でも300㎞行っときたいなって気持ちもあったんだが、みちべぇさん(michibe)のありがたいコメントにより、ようやく目が覚めました。

「あんた、私と月間300㎞のどっちが大事なの!」と交際している女性に問い詰められたら、「300㎞」と答えてしまいそうな私の性格だけに、余計心に沁みましたね。

一度火がついたことに関しては、フィジカル、メンタル共に「限界を超えてまでやる」傾向がある私なので、こういうブレーキをかけてくださる方の存在は貴重です。

「いのちだいじに」で、ランオフ生活を送っていきましょう。

 

ということで、今月の走行距離は266㎞でおしまい。

それでも先月の240㎞よりは増えたので、やはりオーバーワークだったのだなあと。

まずは心身の調子を戻して、再び一から積み上げられる日が来ることを待ちたいと思います。

 

 

まあ、過ぎたことをクヨクヨしても仕方がない。

やれないことは考えず、今、やれることに目を向けていこう。

 

来月はいよいよ「サロマ湖100㎞ウルトラマラソン」ですね。

北見で安宿が取れたので、今年から残念ながらなくなってしまう「斉藤商店エイド」の辺りで、力の限り応援し、ランナーの皆様から元気をチャージしたいと思います。

 

saromanblue.jp

 

さようなら。

2週間遅れの母の日

5月第2日曜日。

世間では「母の日」である。

しかし、私は母の日だからと言って、贈り物を送ったことは1回しかない。

その1回も、コンビニバイトしてた人が「ノルマがあるんです。お願いします」と頼まれたから、仕方なくコンビニ指定の母の日ギフトを買って送ったというものであり、自主的に送ったというものではない。

当然、今年も何も送らずに、母の日は終わった。

まあ、母は300㎞以上離れたところに住んでいて、年に1~2度しか顔を合わせないし、別に送らなくてもいいだろうと。

 

そんな母が釧路にやってくることになった。

JRの切符が特別に安くなっていたからとか、そんな理由であった。

80にもなる母親が、JRで往復12時間ぐらいかけて、釧路まで「日帰り」でやって来るのである。

「ホテル代出すから泊っていけばいいのに」とも思ったが、そうもいかない事情があるのだろう。

 

んなわけで、今日は昼間に釧路駅で母を迎えるという重要任務があった。

まず、その前にランと風呂をチャチャッと済まそうかと。

 

 

まずは春採湖や釧路川の河川敷を11㎞ジョグ。

体調は完全ではないが、キロ6分ペースぐらいのジョグならなんとかなるか。

ジョグりながら、徐々に体調を戻していこう。

 

 

その後、スーパー銭湯で「朝風呂」。

この銭湯のギャラリーには、有名人の似顔絵がずらーっと展示されているのだが、このご時世において、大谷翔平と水原一平の似顔絵が並んで飾られているのはどうかとちょっと思った。

 

さて、さっぱりしたし、駅まで母を迎えに行こう。

定刻通りに特急はやってきて、「釧路神社に行きたい」という母のリクエストに応えたのであった。

 

 

この神社は、基本、マラソンクラブの「初詣ラン」でしか行ったことがないのだが、いつ行っても立派な松の木だのう。

どことなく、ハワイにあるガジュマルを彷彿させる。

 

んで、天皇陛下も召し上がったという、釧路の老舗蕎麦屋「竹老園」に行きます。

ローソンの「竹老園カップそば」は今まで何回も食ったことがあるが、店に行くのは初めてだったりする。

 

 

 

とりあえず、観光客向けと思われる「特選セット」を、2人でシェアする形でチョイス。

「かしわぬき」「蘭切りそば」「茶そば」「そば寿司」の4点セットとなっております。

やっぱ、釧路に来たからには、「緑のそば」を堪能してもらいたいなあと。

量的にはちょい物足りないが、満足してもらい何よりでした。

 

 

その後、天気がよかったので、白糠の道の駅で太平洋を見るなどして、しばらくぶりの「親子水入らず」のときを過ごしました。

慌ただしい日程ではあったが、この年にあって、自分の脚で立って歩き、自分の言葉でしっかりしゃべることだけでも素晴らしい立派なこと。

元気な姿を見ることができ、満足満足の「2週間遅れの母の日」でありました。

 

 

しばらくぶりの「母の日の贈り物」は、泉屋のスパゲティミートソース。

次、母親に会えるのは、8月の「北海道マラソン」ですな。

「スパカツ」のTシャツを着て走る私を、生暖かい目で応援してくだされば、ありがたく思います。

 

多分、今後母親と過ごす日数は、30日もないんだろうなあと、ふと思ったりする。

それゆえ、8月の道マラまでには完全復活して、元気な姿を見せることができるように、しっかり練習していきたいと思います。

 

お互い、後悔することのないように、それぞれの人生を精一杯生きていこう。

お元気で!

 

さようなら。

上流に向かわない

うーむ。

5月に入って気温も高くなり、身体も動くようになったんで、入院前と同じ感じで動いていたのは、やはりオーバーワークだったんだろうか。

 

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先週の土曜日、160㎞もの距離をロードバイク進んだ翌日は、「LSD」という名目で山花温泉へ21㎞ラン。

 

 

温泉で「湯治」をして、10巻きメガソフトを食べて、のんびりバスで帰って、ゆっくり「疲労抜き」したつもりだったんだが、現状を考えると、ちっとも疲労抜きになってなかったですね。

 

今週は月曜からどうも重だるい感じで、水曜日にジムでトレッドミルを走っている途中に、頭がしめつけられ倒れそうな兆候が出てきたので、途中でストップ。

サウナでブラックアウトを起こす手前と言った感じでしょうか。

ふらっと、そのまま遠い世界に行ってしまいそうな感覚。

 

一晩寝て落ち着いたんだが、木曜の朝、6㎞の通勤ランで出勤し、午前中の業務をしているうちに具合が悪くなり、午後から早退。

横になって休んでいれば治るだろうとは思っていたが、去年倒れたこともあり、念のため脳神経外科を受診して、MRIを撮像し「異常なし」ということを確認。

医療費は高くついたが、「安心料」と割り切るしかないね。

 

病院から「異常なし」というお墨付きをもらって、気持ち調子も回復したんで、金曜日、ジムでトレッドミルに乗ったら、また頭がぐわんぐらんしてきたので3.5㎞で撤収。

 

 

ランはダメだけど、自転車なら大丈夫かと、今朝ロードバイクに乗ってみたが、やはり本調子には程遠く、10m/sクラスの向かい風が吹き荒れていたこともあり、16㎞で撤退。

 

 

こういうときは、漫画喫茶で休んで、身体と心を回復するに限るね。

弱虫ペダル87~88巻の杉元兄に、心底目頭が熱くなった。

手嶋もそうだったけど、「才能のないもの」は、それを認めて、プライドを捨てて努力していくしか道はないよね。

 

 

しかし、今の私はその「努力ができない」状態なのだよな。

というか、むしろ「間違った方向の努力」をしているのではないかという気もする。

 

 

久々に上の本を読み返してみたが、今週私がやってきたことは、カヌーに乗って、必死になって上流を目指していることなのかもしれない。

流れに逆らっているのである。

 

ランナーというのは「サブスリー」などの「目標を持ってなんとかしよう」と努力をしがちであるが、これは流れに逆らい、もがくだけの結果になるのではないだろうか。

流れに乗って、ホッとするようなリラックスした気持ちになることが、何をなすにしても大事だと思います。

 

「自分の本当の姿」というのは、川の上流には存在しない。

流れに従った「下流」に存在するのである。

その「下流」にある「本当の姿」を見出すのが、調子を崩している今の私にできることなのであろう。

 

少なくとも一週間ぐらいは、焦らずに、カヌーのオールを手放し、下流にあるものを見つける作業をしていきたいと思います。

 

Let it be.

ケセラセラ

 

さようなら。

 

※ 追記

 

こういう風に書くと、「サブスリー」などの数字の目標を持つことは悪いことだと考える人もいるかもしれんが、それが「自分の重荷」になっていないのなら、むしろいいことだと思います。

ただ、数字に縛られて、それが「呪縛」になると、いろんなことがうまく回らなくなるのではないかなと。

余談ではありますが、私が当時交際していた女性と不仲になり、結局破局を迎えたのは、マラソンのタイムが伸び始めてからです。

当時の私は(今もか?)「マラソンのタイム>>>>(超えられない壁)>>>>彼女」という優先順位になっていて、周りのことが見えなくなるぐらいに、走ることに囚われ過ぎていたのかなと。

ヘッセの小説「シッダールタ」に書いてあるように、「さぐり求めると、その人の目がさぐり求めるものだけを見る、ということになりやすい。また、その人は常にさぐり求めたものだけを考え、一つの目標を持ち、目標に取りつかれているので、何ものをも見いだすことができず、何ものをも心の中に受け入れることができない、ということになりやすい」のである。

 

 

目標を持つのはいいが、「それが叶ったら幸せ、そうじゃないと不幸」と、カルト宗教のように未来に救済を求めるようなことをしてはいけません。

大事なのは、常に「いま」です。

オホーツク海へ100マイルライド(後半)

ロードバイクで釧路から川湯温泉を経由して、標高725mの道の駅「ハイランド小清水」までヒルクライムをしたお話を、前回ではしました。

 

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さあ、てっぺんまで上ったし、あとは「ご褒美の下りだ!」と思うかもしれませんが、この下りが曲者。

道東独特の荒れた路面で、路肩付近は穴が開いているところもあり、常にブレーキ握りながら、恐る恐る降りていきましたよ。

全速力で穴に突っ込んだら、間違いなく自転車ごと私が吹っ飛ぶような、デンジャラスな道でした。

まあそれでも40㎞/hぐらいと、上りの4倍ぐらいのスピードはペダルを回さなくても出るのだがな。

ランと自転車の最大の違いは、「下り道を惰性で進めるかどうか」ってとこにあると思う。

ランだと下りでも脚に着地衝撃かかってキツいからな。

 

上半身ガチガチにして、緊張しながらのダウンヒルだったので、すっかり背中周りが凝ってしまったよ。

道の駅から15㎞ぐらい惰性で進んだところに、ごちゃっと車が停まっているところがあり、「こんな田舎道に場違いな」と思ったものだが、この時期の東藻琴は「芝桜まつり」で賑わっておるのよな。

 

 

せっかくここまで来たんだから、中を見てみましょう。

入場料600円。

 

 

入って1分で、「やっぱここは素通りすべきだった」と後悔しましたね。

周りにいるのは、家族連れかカップルだらけで、50過ぎの自転車ウェア来たおっさんひとりが来るような場所ではなかった。

ただ、「芝桜の中を走るゴーカートはちょっと乗りてえ」と思いましたね。

ゴーカートに乗れる子供が、心底うらやましかった。

 

 

結構な段数の階段を上るのね。うげぇ。

ここまで120㎞ロードバイクに乗ってきた私には厳しいものがあったが、600円の元は取らなければならない。

 

 

まあ、上に登ったからと言って、何か変わったものがあるってわけでもないんだけどね。

無駄に体力を消耗してしまったぜ。

芝桜公園はこんなもんでいいだろう。

滞在時間15分。

金払った分の元は取れてないが、もういいか。

 

尚、入り口付近には「芝桜ソフト」なる店があり、そこそこ行列ができていたのだが、「どうせ普通のソフトクリームに色付けただけだろ」とスルーした。

私はソロ活動では、行列のできる店には並ばない主義である。

 

さようなら、芝桜公園。

こっからオホーツク海目指して、更に北に進みましょう。

 

ずっと追い風で絶好調だったのに、130㎞過ぎた辺りから風向きが変わってきましたね。

うーん、ちょっとしんど。

エネルギー切れ起こしかけていたので、自販機で赤コーラゲットし、一気飲みしました。

北海道の自転車ツーリングでは、コンビニはおろか、自販機すら数十キロないところもあるので、補給できるうちにしておくことが大事。

 

赤コーラは、糖分とカフェインを一気にゲットでき、枯渇しかけていたエネルギーが復活してきましたな。

ロングライドやウルトラマラソンに、赤コーラは必需品である。

 

オホーツク海沿いを通る、国道238号線にぶつかり、斜里方面へと向かいます。

おお、この道を通ると、今は亡き「オホーツクサイクリング」のことを思い出すぜ。

あの頃の自転車仲間の皆様は元気にされているのだろうか。

もう、あれから12年も経つんだなあ。

干支が一回りしてるよ。

 

ちょっとノスタルジックな気分になりながら、北浜駅へ。

 

 

ここは「オホーツク海に一番近い駅」です。

流氷シーズンになると、ここも大賑わいなんだろう。

 

 

裏面。

ひっそりとある「オホーツクに消ゆ」のパッケージが懐かしい。

はるか昔、PC6001版で遊んだものよ。

よっぽど昔のパソコンマニア以外は、PC6001と言っても何のことかわからんだろうが。

犯人はヤス

それは違うゲームか。

 

 

オホーツク海も見たし、風は向かい風だし、もうこんなもんでいいだろう。

100マイル進んだら、テキトーなところで列車に乗って帰ろう。

 

 

ロードバイクばらして、北浜の隣の隣、浜小清水駅から帰ります。

事前に輪行袋に詰める練習しなかったし、JRの時間は近づいてくるしということで、かなり慌ててしまいテキトーな袋詰めになってしまった。

60点。

コンビニに寄る余裕もなかったので、腹ペコ状態で帰りましょう。

 

 

一両編成のディーゼルカーで帰りましょう。

釧網本線も新型車両「DECMO(デクモ)」が走るようになり、なんか通勤車両みたいで、旅情はちょっと薄れるなあ。

しかし、これも時代の流れだ。仕方がない。

 

 

ここまで来たら、何も考えず、列車に揺られるだけでおしまいの楽チンな旅です。

車窓から見える斜里岳がいいですね。

 

列車はガラガラで、途中「清里町ー標茶」までの約70㎞は、私専用列車だった。

わかりやすく言うと、客は私一人だということだ。

芝桜公園の雑踏があってこそ、この「ローカル線ただひとり」の空間が余計身に沁みるというものだ。

 

北海道、特に道東の公共交通機関については、色々思うこともあるが、私が語ったところで薄っぺらの内容にしかならないので、ここでは書かない。

ただこの路線も、あと数十年もすれば、「さようなら、ありがとう釧網本線」と、4両編成列車の乗客が満員になるぐらいの盛況を見せるのだろう。

その乗客の大半は、廃線になるまで、この路線に見向きもしなかったことと思うが。

 

芝桜もそうであるが、人間は「去り行くもの」に狂おしいほどの愛着を感じるのだろう。

期間限定で「今しか味わえない」というものに、人はひきつけられるのである。

そして、今のように「あるのが当たり前」という状況では、この路線はひっそりとしているのだろうなあ。

当たり前のものなど、この世の中には存在しないのに。

 

 

ガラガラのローカル線の中で読書。

普段、ネットに繋がれた生活を送っていると、なかなかじっくり本を読む機会がない。

たまには「オフライン」にして、じっくりと読書の時間を作ることも重要だなあ。

ちなみに、この「アルケミスト」という本、どことなく「かもめのジョナサン」っぽい内容で、平易な内容ではあるが心に突き刺さる。

そのうち気が向いたら、レビュー記事を書きます。

 

 

20時過ぎ、釧路駅到着。

こうして100マイル自転車を漕いで、ただ列車に乗るという無意味な旅が終わった。

 

自転車に乗り始めた30代、40代のころは「現実からの逃避」という意味合いが濃かった自転車旅行であるが、行きたいところは行きつくしたし、何より「逃避した先には何もない」ということがわかり、自転車旅行自体がつまらないと思った時期もあった。

 

しかし、50も過ぎると「逃避」というよりは「現実の観察」というか「現実を見出す」というか、うまくは言えないが「今まで見えていなかったものを発見する」ような、また違った視点で楽しめるようになってきたと思う。

自転車と共に、自家用車やランニングでは見えないようなものを見出し、「質のよい孤独」の時間を送っていこう。

 

さようなら。

2024 5/12~5/18 ランニング週記

先々週に引き続き、この週も右膝が本調子ではなかったので「ポイント練習」は回避。

ただ、右膝は回復傾向で、ショートインターバルを入れて、少しスピード系の練習も行いました。

 

 

週間走行距離は72㎞。

ポイント練習を入れなかった分、通勤ランの「距離稼ぎ」に走り、イマイチ疲労が溜まっとるなあという日々を過ごしています。

オンとオフのメリハリは、しっかりつけとかんとな。

半年ぶりの「月間走行距離300㎞」が見えてきて、「ジャンクマイルズ」の無意味な練習になっているような気もする。

300㎞などのキリのいい月間走行距離に意味はないということは、理屈ではわかっているのだが、何か精神的なよりどころを、月間走行距離に求めたくなっちゃうのよね。

 

 

昨日の洞爺湖ラソンの、クラブメンバーやラン仲間の結果をネットで見ると、モチベーションがググっとアップしますね。

体力的には、まだ入院前の8割ぐらいだと思いますが、とにかく「早くレース復帰したい」という焦りを抑え、じっくり状態を上げていくことですな。

9月のオホーツク網走マラソンで、思うような結果が出せるよう、オーバーワークに気をつけて、一歩一歩階段を上がっていきたいと思います。

年齢的にも「記録を狙うフルマラソン」ができる時間は限られていると思いますので、悔いのないように日々を過ごしていきたいものです。

 

さようなら。

オホーツク海へ100マイルライド(前半)

ここ数年、すっかり冷めていた自転車熱であるが、あんまり速さとか気にしないで、自由気ままに乗っている分には、意外と楽しいなということに気づき始めている私です。

 

というわけで、2年ぶりに輪行サイクリングを計画しました。

輪行」ってのは、自転車バラシて袋に詰めて、JRなどの公共交通機関で移動することを意味します。

きちんと袋に入れれば、追加料金を取られることなく、JRで自転車運搬できるのね。

体力が続く限り行くだけ行って、帰りはボーっと列車でのんびりすればよい。

帰りまで体力が続くかってことを考えなくてよいのである。

 

 

んなわけで、出発前日に準備。

輪行袋に詰める練習もすればよかったかもしれんが、まあ当日の「出たとこ勝負」でなんとかなるだろう(あまりなんとかならなかった。事前練習は大事)。

 

 

おやつは500円以内です。

自転車乗りはリュック背負うの嫌う人が多いが、トレランや通勤ランでリュック背負うのに慣れている私は特に問題なし。

フレームにデカい荷物くくりつける「バイクパッキング」って、不器用な私がやると、かえってストレスになるのよね。

 

ということで、北に行きましょう。

当日は南からやや強い風が吹いていたんで、バッチグーの追い風でしたね。

「太平洋からオホーツク海」への旅立ちが始まりました。

そういや、去年の今ごろ、日本海の小樽から太平洋の苫小牧までランで進むという、クレイジーなイベントに出ていたんだなあ。

 

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追い風に乗って、国道391号線を北上します。

弟子屈までは何回も通ったとこのある道なので、特に何も考えることなく淡々と進みます。

100マイルもの距離を走るためには、「最初の100㎞は移動」というぐらいの気の持ち方でちょうどよい。

フルマラソンで「30㎞までは移動」と考えるのと、同じようなものだね。

 

 

とは言え、90㎞地点の川湯温泉まで、休憩もせずに写真も撮らず走り続けたのは、やり過ぎだったような気がする(補給は走りながら行った)。

上の写真は「硫黄山」です。

 

 

北海道の自転車乗りの味方「セイコーマート」。

どんな過疎地にも必ずあると言っていい、神のようなコンビニ。

ここで色々補給して、この後の峠越えに備えましょう。

 

ここも含め、最近の地方のコンビニは「ゴミ箱が撤去」されていることが多く、自転車乗りを大いに悩ませるのであるが、このコンビニは、店内でゴミを持ってウロウロしていると、店員さんが「捨てましょうか?」と声をかけてくださった「神のようなコンビニ」であった。

絶対、また利用する。

ありがとう!「セイコーマート川湯店」

(尚、この戦法を集団でやると、きっと店員に嫌がられるので、ソロ活動のときに限定した方がよいと思います)

 

 

さて、こっから峠越えですね。

左に曲がって道道(どうどう)102号線を進みます。

この道は今まで車では通ったことあるが、自転車では初めてだったりする。

てっぺんまで12㎞もあるのね。

北海道の峠道は、斜度的には5%程度とあんまりキツくないんだが、距離だけはダラダラと上っていく感じです。

 

ギアを一気に軽くして、時速10㎞ぐらいでチンタラ進んでいきましょう。

ロングライド時のヒルクライムは、ヒルクライムレースとは異なり、とにかく頑張らず、淡々と進むことが大事です。

 

にしても、あぢー。

寒い海沿いの釧路に住んでいると、内陸部の25度ぐらいの気温でも、脳みそが沸騰しそうになりますね。

しかし、ここで暑さに気を取られると余計辛く感じるので、淡々と「ペダルを回す機械」になったつもりで、えっちらおっちらと前に進みます。

「明日までに着けばいいや」程度の気持ちで、脚を使わずにのんびり行きましょう。

北海道マラソンのことを考えたら、今から暑さに慣れておくにこしたことはない。

 

 

「お、展望駐車公園だ!これは頂上まで近いぞ!」

と、思いつつ、道の駅まではこっから更に4㎞ぐらい上り続けます。

頼む、こんなところに、ぬか喜びさせるような展望台を作らんでくれ。

 

 

まあ、せっかく来たんだから、屈斜路湖の写真でも撮っておくか。

屈斜路湖は、中島があって、どことなく洞爺湖っぽい感じがしますね。

そういや、今日は「洞爺湖ラソン」の日でもあったな。

参加された皆様、暑い中、本当にお疲れ様でした。

 

で、こっから更に3㎞ぐらい上り続けて、道路に「道の駅はここだよ」って看板があったから、「おー、やっとてっぺんだぁ!」と思ったら、道の駅は今上った道を外れて、更に1㎞激坂を上ったところに存在していたのだな。

さすがの私も、これには心が折れた。

まあ、自転車押し歩きするようなことはしなかったけど。

 

 

道の駅到着。

ここまで約105㎞。

ここは以前も何回か車で来たことがあったんだが、やっぱ自動的に運んでくれる車だと、細かい道は覚えていないものだなあとしみじみ。

ラスボスの1㎞の上りは、今年いっぱいは忘れないことでしょう。

 

 

サイクルラックがあったので、ありがたく利用させてもらう。

道東の観光地は、割合サイクルラックが完備されているところが多く、自転車乗りにはやさしいですね。

 

 

再び、屈斜路湖が見えるところでパシャリ。

さっきの駐車公園より、標高も高く、一段と屈斜路湖が映えている。

そうでも思いこまないと、やってられない。

 

 

この道の駅は、藻琴山への登山口にもなっていて、こっから山登りを楽しむこともできるんだが、今日のところはロードバイクでここまで来ただけで勘弁してください。

山登りは2年前にやったことがあるんで、今日はパスします。

こんときは、霧でなんも見えんかったけど。

 

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さて、今回のハイライトである「標高725mヒルクライム」も終わり、こっから更に北上し、「オホーツク海」を目指していきます。

 

(つづく)