ゴシラン

走ることについて語ります

自転車とシフォンケーキとなまら夕子

北海道のロードバイク乗りの活動期間は短い。

釧路のような太平洋側の雪の少ない地域だったら、その気になれば雪のない3月下旬から12月の上旬ぐらいまで乗れるのだが、気温が一桁になる4月や11月にロードバイクなんか乗ってられなく、よほど情熱がない限り、5月〜10月ぐらいが活動期間であると言えよう。

 

んなわけで、11月になったことだし、今週末ぐらいまでが寒さ的にロードバイクに乗れる限界だろうと、しばらくガレージに眠っていたロードバイクを引っ張り出すことにしました。

今朝の釧路は氷点下まで気温が下がり、9時になっても6度と寒いが、太陽が出ているのがまだ救いです。

太陽の熱のぬくもりを感じながら、ひんやりとした空気の中を走りましょう。

 

 

せっかく去年の12月にロードバイクを買ったのに、結局、月に1度ぐらいしか外を走らせることはなかったな。

今や私にとってロードバイクは、「故障でランニングができないときの保険的な趣味」ぐらいの位置づけなので、こうなってしまうのも仕方がない。

ロードバイク買い直したときは、ブルベに出たり、美幌のデュアスロンに出たりしようなどと考えていたのだがな。

 

さて、とりあえず西に向かいましょう。

今日は西から風が吹いているんで、向かい風が冷たいですな。

と言うか、ハンドルを握っている指は凍りそうですわ。

手袋2枚重ねしているんだが、極度の末端冷え性の私にとって、この時期の自転車はものすごく辛いのである。

「じゃあ乗るな」と言われそうだが。

 

んなわけで、阿寒町までの30kmは写真を撮ろうという気力もなく、「寒い」「冷たい」以外の記憶はなかったです。

ただ、こんなクソ寒い中でも阿寒のパークゴルフ場は、クラブを握るシニアの方がそこそこいらっしゃいましたね。

このパークゴルフに対する情熱はどこからやってくるのだろうか。

 

 

阿寒町セブンイレブンで補給。

もうドリンクはホットじゃないとやってられんね。

「おしるこドリンク」は、漫画「動物のお医者さん」で、ドリンクの中身を撒き散らした漆原教授のエピソードを思い出す。

 

 

暖かいコンビニのイートインスペースでおしるこドリンクを飲んでいると、「もうこのままここにずっといたい」という気持ちになってくるが、そういうわけにもいかんので、しぶしぶ先に進みましょう。

さようなら、しるこドリンク、じゃなくてセブンイレブン

 

 

何もない一本道をひたすら進みます。

 

 

布伏内(ふぶしない)のコミュニティセンターで小休止。

いつ来ても、ここは人の生活感が全く感じられない集落だな。

岩見沢出身の私としては、どことなく万字っぽい感じがして好きなところなんだがな。

ま、そんなこと言っても、岩見沢周辺以外の方にはわからないだろうが。

 

いも羊羹を食いながら休んでいると、車が一台やってきました。

このコミュニティセンターは、閉山となった「雄別炭鉱」の資料館も兼ねていて、車に乗ってきたおっさんは資料館目当てでやってきたようです。

 

ただ、この資料館は土日はやってないのですよね。

おっさんは残念そうな表情で、私に話しかけてきました。

 

お:「この先に雄別炭鉱の跡を示すものは何かあるんですか?」

私:「さぁ、私はこっから雄別には行かずに国道通って帰るんでよくわかりません」

 

多分、限界集落マニアや廃墟マニアのたぐいなのだろう。

この先はクマが出ることがあるのでお気をつけてと声をかけて、おっさんとは別れました。

こういう何もない限界集落の中での、よそ者同士の噛み合わない会話も悪くない。

 

 

さて、国道274号線に出て、3kmぐらい続くちょっとした峠道をひぃこら進みましょう。

 

 

特に眺望がいいというわけではなく、交通量の極めて少ない道です。

私はこういう自転車雑誌のおすすめコースに載っていないような「何もない道」を、頭を空っぽにして走るのが大好きだ。

 

んで、うねうねとアップダウンを繰り返す道をひた進み、動物園のある山花まで行きます。

 

 

「マルシェ山花」でシフォンケーキを買いましょう。

実はここまで約70km、クソ寒い中を我慢してきたのはシフォンケーキのためなのであった。

 

 

なんかカロリー表示を見ると1200kcalぐらいあるみたいなんだが、まあ、ここまで一生懸命自転車漕いで頑張ってきたので、ここは「カロリーゼロ」ということでいいだろう。

いただきます。

 

う、うまい。

ふわふわでうまい。

これ以上のボキャブラリーを持ち合わせていないので、他に表現の言葉がなくて申し訳ないのであるが、とにかくうまい。

ふー、ここまでわざわざやってきてよかったと言うものだ。

 

さて、帰ろうかなと思ったら、ワゴン車の中から謎のゆるキャラが現れた。

 

 

スマホのカメラを向けると、ポーズまで作ってくれた。

このゆるキャラは「なまら夕子」という名前で、「こんな奴知らんわ」と思っていたが、どうやらつい最近「ゆるキャラ界」にデビューしたらしい。

 

 

Twitterもやっています。

 

 

ちなみに、なぜこんなところに「なまら夕子」がやってきたかと言うと「シフォンケーキのため」ということ。

ゆるキャラにも愛される、マルシェ山花のシフォンケーキなのであった。

 

どうでもいいが、「ゆうこ」と言うと、あのオバケの漫画に出てくる、おてんばで柔道好きなオバケのことを思い出す。

今後の「なまら夕子」に幸あれ!

 

 

まあ、クソ寒い中の90kmのサイクリングでしたが、布伏内でおっさんと会話し、シフォンケーキはうまく、新ゆるキャラ「なまら夕子」と出会うことができて、そこそこ楽しかったんではないでしょうか。

2022年の最後を締めくくるにふさわしい、ふわふわしたサイクリングだったと思います。

 

ロードバイクは定位置のローラー台にセッティングし、これから春までは、ガレージの中でくるくる回して来季に向けて備えていきたいと思います。

 

さようなら。