一応、このブログは「ランニングブログ」というコンセプトで始めたんですが、最近はどういうわけかプールにすっかりハマっておりましてな。
普通、水泳というと「夏のスポーツ」ってイメージがあるかもしれんが、冬は雪や氷に閉ざされる当地にとって、暖かい温水プールでぬくぬくできる水泳は「冬のスポーツ」なのである。
まあ、そんな変な考えを持っているのは、私ぐらいだと思うが。
過去ブログを見ると、3年前にもちょっとプールにハマっていた時期があったんだな。
しかし、当時の私は100mも連続でクロールで泳げば、ゼーハーするぐらい疲れて、長く泳ぐことなど「夢の夢」だと思っていた。
「やっぱ、俺、水泳の才能ゼロだな。マラソン大会も復活してきたし、やーめた」と、2年以上泳がない日々を過ごしておりました。
ところが去年11月、自転車事故の落車で走れなくなり、「リハビリ代わりに水泳でも」と思っていたら、なんと軽ーく1㎞連続で泳げるようになっているではありませんか!
この「確変」の原因は一体何なんだ?
そのカギは呼吸にあった。
水泳教本を見ると、「苦しくなるのは息を吐けていないから」と書かれているので、「そうか、水中で息を吐き続ければいいんだ」と、吐きながら泳いでいると、身体がどんどん沈んでかえって疲れる。
「おかしい、本に書いてある通りにやっているのに何故なんだ?」
そんなときに出会ったのが「トモキン先生の動画」である。
なになに?
息は「吐いて」「吸って」「止める」だと!!!
「ただでさえ苦しいのに、水の中で息を止めたらかえって苦しくなるじゃないか!」
と思っていたのだが、実際にやってみると
これ、めちゃくちゃラクじゃないか!!
と、ロングクロールに開眼した私なのであった。
種明かしはこうである。
水中では人間は「肺の中の空気」というものを「浮袋」にして浮かんでいる。
と言うことは、水中で息を吐いて、浮袋の空気を抜くと、どんどん沈んでいくわけなのである。
ところが、水中の中で「息を止める」と、「浮袋」の中に空気がキープされて水面に浮いた状態を保つことができる。
この「浮く」ということがクロールに限らず水泳では大切で、水面近くだとちょっとの力だけでスイーッと気持ちよく進むことができるのである。
「息を止める」と言っても、右腕と左腕を回す間のせいぜい「1~2秒」ぐらいなので、ちっとも苦しくない。
ウソだと思ったら、風呂場で試してみてほしい。
案外水中での短い間の息止めは苦しくないのである。
にしても、何で水泳教本は「息を吐け」の一点張りで、「息を止める」という大事なことが書かれていないのだろうか。
私が読んできた本が、たまたまそうだっただけかもしれんが。
そんなわけで、私は別に全面的な「トモキン信者」というわけではありませんが、この本は「長く楽に泳ぐ」ためのコツが詰まっているのではないかと思います。
まあ、ぶっちゃけ、この本を読むよりもYouTubeの動画を見た方が早いのだが。
「怪我をして思うように走れない」というランナーの方は、どうせ走れないのなら、プールに行くことによって新しい世界が開けてくるかもしれません。
今や私にとって、プールはすっかり銭湯代わりの存在になっています。
呼吸を制すものが、水泳を制す。
さようなら。