ゴシラン

走ることについて語ります

人間の尊厳をかけた18㎞

今日は朝から腹の調子がよろしくなかった。

コーヒーにMTCオイルを入れ過ぎたのがよくなかったのか、その辺の原因はよくわからないが、重要なことは、腹がぎゅるぎゅる暴れている状態で今日のクラブ練習会に参加したことであった。

 

 

今日のシューズは、2年ぐらいずーっと「積みシューズ」として下駄箱に眠っていた「NIKEズームフライ4」。

昨日、HOKAのカーボンX2を履いて、「カーボンプレートシューズ、ええやん!」と、しばらく封印していた「厚底カーボン」を復活させたのであった。

 

本日のコースは「新釧路川左岸」。

河川敷の堤防を、ひたすらまっすぐ進んで戻るだけの単純な作業です。

 

 

昨日の「アップダウンの激しいぐねぐね道」とは対照的に、今日は「平らな一本道」をひた走ります。

3月の「板橋Cityマラソン」を思い出させるような直線っぷりであった。

 

さて、今日のコース、最大の難点は

 

コース上にトイレがほぼない!

 

ということであった。

 

一応、河川敷の野球場やサッカー場に、ボットン式の簡易トイレはあるんだが、そこを過ぎると「14㎞のトイレ空白地帯」という拷問が待ち構えていたのであった。

今日の腹の調子を考えると、最初にボットン式でもいいからトイレに寄っておくべきだったかもしれないが、できれば走り終わってから、キレイな水洗便所で用を足したいというのが人情というものだ。

 

早くも3㎞過ぎから、「ベンイマン」が私の腹で暴れだし、もう走るどころの騒ぎではない。

全神経を肛門に集中させ、ベンイマンをなだめながら、できるだけ上下動を少なくしてそろそろと走るしかなかった。

 

今日はズームフライ4のインプレでも書こうかなあと、練習会前はのんきに思っていたのであるが、はっきり言ってシューズのことなどどうでもいい。

というか、ベンイマンが暴れている状態では、脚が疲れているとか、心肺が苦しいとか、どっかが痛いとか、そんなことは些細な問題なのであった。

フルマラソンの30㎞過ぎで、足が痛いとか、そういうことが気になったら、痛み止めよりも下剤飲んだ方が、余計なこと気にしなくて走れるんじゃないかって気もした。

もちろん絶対に試すことはないし、人様にもおススメできませんが。

 

道の単調さも合わせて、とにかくヤバい。

最悪どっかで「の〇そ」ということも、ちらっと頭に浮かんだが、道は見通しのよい直線で、ランナーやサイクリストがちらほらいて、とても隠れてウ〇コできる状態ではない。

屁が出そうになったが、「これは絶対に中身ごと出るやつ」だと思い、尻の穴から何も出さないように、息をひそめて何キロも先にあるトイレを待つしかなかった。

 

ようやくトイレまで残り1㎞という状況になり、希望の光が見えた。

フルマラソンでゴールが見えたときよりも感動を覚える、待ちに待った瞬間。

そのときの私は、ゆずの「栄光の架橋」が頭の中に流れていた。

This is ヴィクトリー。

 

もう悪臭放つ和式のボットン式便所でもよい。

俺に人間の尊厳を守らせろ!

 

ついにトイレに到着。

ドアを開ける。

つーんと、悪臭が漂う。

そこにトイレットペーパーはなかった。

 

一旦、安堵しただけに、落胆は大きかった。

私の母校のトイレの個室に「神に見放されたときは、自らの手で運をつかめ」という落書きがあったが、こんなところで運はつかみたくはない。

幸い200mぐらい先にも簡易トイレがあったので、全力でGoだ!

 

今度のトイレは、さっきよりもキョーレツな臭いを放っていたが、肝心のトイレットペーパーはあった。

助かった。

これで「練習会中にウ〇コ漏らしたやつ」と後ろ指をさされ、今後「練習会出禁」になるという最悪の事態は避けられた。

ダムの放水のごとく、尻の穴を全力でゆるめ、私の人生最大の危機は脱したのであった。

 

その後の練習会終了後の雑談タイムでは、人間の尊厳と戦っていたことはみじんも見せず、平和的に解散。

ラソン中は、脚の痛みなんかよりも苦しいことがあるということを学ばせてもらった、貴重な時間であった。

とりあえず、壱岐ウルトラマラソンのトイレの位置はしっかりチェックしておくことにしよう。

都会と違って、あちこちにコンビニがあるわけじゃないからな。

 

帰ってから体重を測ると、朝より2㎏減っており、「まあ、よいダイエットになったんじゃないか」とプラスに考え、腹の調子も落ち着いたことだし、これからうまいものを腹いっぱい食べたいと思います。

 

ズームフライ4のインプレについては、改めて腹の調子のいいときに書きます。

 

さようなら。