ゴシラン

走ることについて語ります

「北海道マラソン2023」参加記(その2)

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テレビのマラソン中継では絶対に放送されることのない「最後尾」の世界を堪能した後、いよいよ42.195㎞の「人生最大の電車ごっこ」が始まります。

50にもなっても幼稚園児みたいなことをしている「永遠の子供」の私です。

 

ノロッコ号北海道マラソン特別号」は、定刻より22分遅れで大通公園をスタートし、すすきの~中島公園へと向かっていきます。

 

目立つカッコをすると、自分向けの沿道からの応援も受けやすいし、周りのランナーからもたくさん話しかけられるし、いいですな。

私は中高生のころ、極めて真面目な生徒で、髪を染めたり、学ラン短くしたり、めっちゃ太いズボンを履いたりするような「ビーバップハイスクール」の世界が全く理解できなかったのだが、今になると、そのとき「不良」と呼ばれていた生徒の気持ちがちょっとわかるねぇ。

目立つことによって、注目を浴びたいという気持ちがそういう生徒にはあったのだろうなあと。

知らんけど。

 

 

この「ニッカおじさん」も、本州から来たランナーにとっては「道頓堀のグリコ」ぐらいの価値があるのだろう。

ちなみに私は2014年に大阪マラソンに出たことがあるが、グリコを見逃してしまった悲しい過去を持つ。

 

中島公園で、長らく私の通過を待っていた家族の応援を受け、幌平橋の上りに入ります。

 

 

42.195㎞の中で、上りらしい上りと言えば、この橋の上りぐらいで、気象条件がタフじゃなければ、道マラも「高速コース」になるんだろうなあ。

 

にしても暑いのう。

仮装ランナーは仮装ランナーらしく、邪魔にならないように、人の少ないところを走りたいのだが、こう暑いと人の少ない日なたではなくて、人の密集している日陰の部分を走りたくなる。

というか、日陰のあるところでは、実際日陰を走っていた。

うーむ、どうせ雨が降ると思って、一切暑さ対策をしなかったのは失敗だった。

涼しいのは足元の「素足にルナサンダル」ぐらいでしたね。

 

コースは中の島通、白石藻岩通と進み、5㎞地点から平岸街道に入ります。

5㎞通過の時刻は9時27分。

関門の9時35分まで残り8分と、意外とタイトな展開。

周りの応援は嬉しいが、ここまで暑さでかなりやられている私です。

ここまでオフィシャルの給水はないのだよな。

去年みたいに、きちんとペットボトル持って走ればよかった。

自分の体力を過信しちゃあダメだな。

 

5.4㎞地点で、待ちに待った最初の給水。

これでようやく燃料が補給できると思いきや、給水所の水は切れていて、存在するのは紙コップのみという状態。

ピーンチ!

 

しかし持つべきものは家族である。

中島公園から平岸街道に移動した家族が、給水所近くで応援しており、ありがたいことにスポドリのペットボトルを持っているではありませんか!

ふー、助かった。感謝の言葉もない。

紙コップにスポドリをついでもらい、この道マラ史上最大のピンチを切り抜けたのでありました。

 

こんときの私は、マジで「応援するなら水をくれ」という、安達祐実状態でありました。

 

《教訓》

 

道マラは5.4㎞までオフィシャルエイドはありません。

でもって、最初の方の給水は「水が当たらない」ということがありますので、「5時間超」のゆっくりランナーは運営に文句を言う前に、きちんと水分を持参して走った方が賢明だと思います

あと思うことは、運営側は「水はたくさん用意しています」というポーズを取るよりも、「5時間超かかるランナーの皆様は、水が行きわたらない可能性がありますので、ご自分でも用意してくださるようにお願いいたします」と、キッパリHPやパンフレットで宣言した方が、よっぽど親切で、かつランネットで悪評をふりまかれることも防げると思うのだがな。

 

さて、話はずれたが「家族のサポート」のおかげで、どうにか復活してきました。

途中「本物のJR社員ランナー」の方に、「ノロッコ号の宣伝ありがとうございます」と感謝され、ひたすら恐縮しておりました。

「電車ごっこ」スタイルで走ってはいましたが、私はJRの社員ではありません。

 

平岸街道を抜け、気がつけば日が陰ってきて走りやすくなってきましたね。

X(旧twitter)のフォロワーさんなど、多くの方に話しかけられながら、時計を見ることもなく、時間を忘れて走る楽しいときが続きます。

時間に追われないファンランは精神衛生上いい。

(しかし、ガチで記録を狙う一分一秒を争うような挑戦も、またヒリヒリしてよい!)

 

 

フォロワーさんからいただいた写真。

このころはまだ「ノロッコ号」は原型をとどめていた。

駅員のカッコをしながらも、足元がサンダルというのも、マヌケさが強調されていていとをかし。

写真、ありがとうございました!

 

9㎞から道マラ名物「創成トンネル」に入ります。

初めてここを走ったとき「やった!ここに入れば、日が当たらなくて涼しい!」とぬか喜びしたものだが、実態はただの「サウナ風呂」であることは過去何回も走ってわかっている。

ここは「これからサウナに入るのだ。お前、サウナ好きだろ」と自分に暗示をかけて、覚悟を決めて走るのみである。

 

予想通り、約1㎞の創成トンネルは「天然のサウナ」であった。

ふー、いい汗かいた。

サウナは満喫したが、水風呂がないぞ!!

まあ、こっから3時間後に、水風呂なんてもんじゃないぐらいの「水難地獄」を味わうわけだがな。

 

創成トンネルを抜け、10㎞地点通過。

時刻は10時3分。

関門の10時15分まで残り12分と、5㎞地点よりは余裕が出てきましたね。

このペースで走り続けられれば大丈夫だろ。

 

こっから調子を上げていきたいところだが、「創成サウナ」で水分が奪われ、やっぱり「応援するより水をくれ!」と安達祐実になりながら走ってましたね。

(もちろん実際にそんなことは口にしない)

 

11.1㎞の給水で、私が所属するクラブのスコップ代表に遭遇したわけだが、水分補給に気を取られ、思いっきりへろへろで塩対応になってしまい申し訳ありませんでした<(_ _)>
せっかくカメラを構えてくださったのに、ポーズを取る余裕もなく、スコップさんのブログには後ろ姿しか写っておりませんでした。

 

ameblo.jp

 

基本楽しい思い出ばかりがよみがえる今回の道マラでしたが、ここまでが「ちょっと辛い」と感じた区間ですね。

2011年の午後スタートのころを思い出させるような暑さでした。

しかし、途中「燃料不足」になりながらも、「ノロッコ号」は10㎞過ぎまで、定刻以内に順調に進んでいます。

 

(つづく)