色々な方のお世話になりながら、大団円とまでは行かずも「小団円」ぐらいで終わった今回の「100kmチャレンジ」。
ただ、単なる趣味のお遊びでやっているのにも関わらず、医療機関に迷惑をかけるんじゃないかと思ったぐらいに身の危険を感じた場面があったことは、大反省しなければなりません。
んなわけで、今回は以下の3つの観点から、100kmを撃沈せずに走るために必要と思われることを、私なりにまとめていきたいと思います。
・補給
・装備
・メンタル
《水分と塩分》
今回の100km走で、前後の体重の変化は「2.2kg」でした。
これが全部水分で失われたと考えると、私の体重の4%ほどの減少で、以下のサイトによると「中程度の脱水症状」になっていたと言えます。
脱水の割には、喉の乾きはずっと感じていませんでした。
しかし、50km過ぎからはウェアに白い塩が吹き出すようになってきていたことから、恐らく電解質不足が原因の「低張性脱水」になっていたのではないかと思われます。
私はウルトラマラソンぐらいの長時間の運動では、スポーツドリンクを飲むと胃腸障害が起こるので、給水は基本ミネラルウォーターにして、電解質は「塩タブ」で補うという形にしています。
さて、上にも書いたように今回の体重の減少は2.2kgでした。
ここでわかりやすく考えるために、この減少分がほぼ全て水分であると仮定しましょう。
でもって、走行中、少なくとも2リットルは水分補給をしましたので、「合計約4kgの水分が体から抜けた」と考えられます。
話を単純化するために、4kgのうち、1kgが尿で抜けて、3kgが汗で抜けたと考えることにします。
では、汗に含まれる塩分濃度はどのくらいなのでしょうか?
上のサイトによりますと、個人差や状況による変化もありますが、約0.4%が汗の塩分濃度ということです。
つーてっことは、単純計算すると「3kg×0.004=12g」の塩分が体から抜けたということになるわけです。
さて、ここで私が今回使用した塩タブの成分を見てみましょう。
塩タブ1粒あたりの食塩相当量は意外に少なく「約0.1g」しかありません。
今回摂った塩タブの数は10個。
すなわち塩の相当量に換算するとたったの「1g」です。
抜けた約10gの塩分に対して、これではあまりに少なすぎます。
塩タブだけでは、ウルトラマラソンに必要な電解質は全然取れないのです。
《塩分補給に向いているもの》
では、塩分補給にはどのようなものが向いているのでしょうか?
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100mlあたりで、食塩相当量は「0.292g」。
ちなみにスポーツドリンクであるポカリスエットやアクエリアスでは「約0.1g」ですので、OS-1はそれらに比べ約3倍もの塩が含まれています。
ただ、マラソン大会の給水でOS-1が出ているような太っ腹な大会なんて、少なくとも私が今まで参加した大会の中ではありません。
(強いてあげれば、北オホーツク100kmマラソンの80kmエイドでOS-1ゼリーが出てきた程度)
んなわけで、実際のマラソン大会では「経口補水パウダー」を持ちながら走るのがいいでしょう。
「東大卒ウルトラランナー」の小谷修平さんは、以下のサプリをおすすめしています。
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「エブリサポート1包」で、食塩相当量は1.0g。
ということは、これを10包も持てば、計算上、100kmに必要な塩分量はほぼカバーできるのではないかと思われます。
あとはセブンイレブンで売っている干し梅もいいのではないでしょうか。
一袋で食塩相当量は2.4gのすぐれものです。
もちろん「水分+電解質」の他にも、色々必要なものはあるのでしょうが、「脱水を防ぐ」という目的から考えれば、「水分+電解質」が一番基本の補給になるのではないでしょうか。
今回はこの基本が欠けていたような気がします。
あくまで私個人の経験に過ぎないのですが、50km程度までの距離だったら、レースまでにしっかり栄養を蓄えていさえすれば、結構いい加減な補給でもなんとかなると思います。
(実際、私は気温の低いフルマラソンでは、そんなに補給は取らない)
ただ、時間がフルマラソンよりも桁違いに長い100kmでは、走行中に色々なものが身体から失われるので、計画的に、マメに補給をしていく必要性を痛感しました。
とは言え、エブリサポートはあくまで小谷さんの受け売りであり、実際に自分で使ったことはありませんので、まずは灼熱地獄が予想される旭川での「カムイの杜トレイルラン」で、どのくらいの効果があるのか、人体実験的に試していきたいと思います。
さようなら。