代表的な有酸素運動である「ランニング」と「水泳」。
この2つスポーツの教本を見比べると、圧倒的な違いがひとつある。
それは「呼吸」についての言及である。
水泳の教本を見ると、呼吸の仕方について懇切丁寧に書かれている。
例えばクロールだと、水中で「ブクブク」と息を吐いて、息継ぎのタイミングで「パッ」と口を開けて吸いましょうって感じで。
それに比べて、ランニングの教本で呼吸について詳しく書かれている本は、少なくとも私が知っている限りでは見たことがない。
呼吸が不自由な水中での運動である水泳と違って、陸上の運動であるランニングはいつでも好きなときに息を吸ったり吐いたりすることができるから、ついつい「呼吸は適当でいいよ」ってことになるのかもしれない。
しかし、「有酸素運動」は読んで字のごとく「酸素を利用した運動」なのである。
酸素を使う運動なんだから「酸素を取り入れる過程」である「呼吸動作」が実はものすごく大事なのではないだろうか?
ということで、こんな本を読んでみました。
胡散臭そうなタイトルであるが、なんで翻訳本のタイトルって無駄に派手でキャッチーなものにしたがるのかね?
原文のタイトルは「THE OXYGEN ADVANTAGE」ということから、「酸素を有効に使うための呼吸法」と訳すのがいいのではないでしょうか。
ええ、本の中では色々なことが能書きと共にくどくどと書かれているのですが、この本の趣旨をかいつまんで一行で要約しますと
「口を開けないで鼻で静かに呼吸しろ!」
の一点につきます。
細かい理屈についてはめんどくさいので書きませんが、呼吸を改善する効果として、以下のことが挙げられています。
・睡眠の質が上がる
・体重が減る
・VO2maxが上がる
・集中力が高まり「ランナーズハイ」を超えた「ゾーン」の世界に入る
特にマラソンの記録更新を狙うランナーにとって重要なのは「体重が減る」ことと「VO2maxが上がる」ということではないでしょうか。
呼吸を改めただけで、キツイ減量や、ゼーハーしなければならないインターバルトレーニングをしなくてもパフォーマンスが上がるというのであれば、試して見る価値はありそうです。
というわけで、しばらく大会もないことですし、せっかくだから呼吸から見直してみようということで、ここ数日「鼻呼吸ラン」を取り入れています。
その効果は一体どうなのかということを、後日まとめていきたいと思います。
さようなら。