ゴシラン

走ることについて語ります

春採湖でクラブ練復活

右ふくらはぎ肉離れの傷も癒え、約1ヶ月半ぶりにクラブ練に「走る人」として復活しました。

 

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春の訪れにふさわしい、すっきりとした青空の下で走ります。

気温は6度と低めですが、先月まで氷点下の世界で過ごしてきた人間にとっては十分な暖かさです。

上はコンプレッションウェア+半袖Tシャツと、ウインドブレーカーなしで走れる季節がやってまいりました。

日差しが柔らかかったので、実際の気温以上に暖かく感じましたね。

 

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本日のコースは「春採湖周回」。

先月までは氷に閉ざされていた春採湖ですが、深い青色の水面が日の光を浴び、春の訪れを喜んでいるかのようにキラキラと光っておりました。

 

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久々のクラブ練習会。

「大丈夫かい?」などと温かい言葉をかけてくださるメンバーの皆様と共に、ランニング復帰後最長距離の14kmを走り切りました。

気になる右ふくらはぎの方は、キロ6分ペースなら問題なし。

キロ5分ぐらいまでなら、ペースを上げても走っている間は大丈夫かなって感じでした。

明日は休足日にして、しっかりと右脚をいたわっていきます。

 

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ブランクの間、筋力の衰えももちろんありますが、それ以上に心肺機能がガタ落ちですな。

ガーミン測定のVO2maxは、まだ50以下となっています。

キツい上り坂になると、ジョグペースでもインターバルトレーニングかよ!ってレベルに心拍がバクバク上がりますね。

まあ、徐々に鍛えていくしかありません。

焦らずゆっくり心肺機能を上げていきましょう。

月末までには、ゆっくりペースでいいんで30km走れるぐらいには戻していきたいとこですが、まず目の前の目標としては20kmというところですね。

 

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練習後は久々にスーパー銭湯で「サ活」をして、湯上り後のソフトクリームで完全にととのいました。

今週末はサイクリングやランニングやサ活で、しっかりとリフレッシュすることができましたので、また明日から日常を淡々と過ごしていきたいと思います。

 

さようなら。

財布を忘れて細岡展望台往復ポタ

絶好調に晴れ渡る土曜日。

こんな天気のいい日にどっか行かなきゃもったいないということで、今週も自転車遊びをすることにいたしました。

 

この日は南風が強かったので、できるだけ追い風に乗って北へ北へと進み、力尽きたらJR輪行で帰るという「根性なしスタイル」で行くことにしましょう。

では、Let's go!

 

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国道391号線を弟子屈方面に向かって、北へと突き進みましょう。

ところが、この写真を撮っているときに「財布を忘れた」というミステイクに気づいたのであった。

北海道のローカル線では、都会と違って「モバイルSuica」など使えるわけがない。

現金がないと列車に乗ることができないのである。

 

うーむ、こっから5km以上離れた家に財布を取りに戻るのもめんどくさい。

しゃーないから、今日のところは30kmぐらい離れた「細岡展望台」まで往復して終わりということにしよう。

 

♪ 財布を忘れて 愉快なサザエさん

 

と、サザエさんの歌を頭に思い浮かべながら、ずんどこ進んでいきます。

 

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民家のほとんどない田舎道を走っていると、突如、場違いなラブホテルが現れました。

このホテル「バッキンガム」は、桜木紫乃さんの小説が原作の映画「ホテルローヤル」のロケ地として使われていましたね。

桜木さんの小説に書かれる釧路の退廃的でかつ美しい描写が結構好きだったりします。

 

ホテルローヤル (集英社文庫)

ホテルローヤル (集英社文庫)

 

 

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国道を外れて裏道を進むと、「パンダ農場」なるものがあって、ちょっとほっこりした気分になります。

写真では小さくて読めないが、パンダの絵と共に「今日も一日ふんばりましょう」なんて書かれていて、「う○こでもするのかよ!」と思わずツッコミを入れたくなりました。

 

さてさて、細岡展望台へと続く道に入ります。

 

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最初のうちは「自転車はここを進んでね」という表示が道路にあり、「なんて自転車乗りに親切な道なんだ!」と、いたく感激したものですが。

 

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細岡駅を過ぎた辺りから、舗装は荒れてきて。

 

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最後の方は「ダートの激坂」と、自転車乗りには試練の道となったのでありました。

最初のうちに親切にしておいて、後で騙されるパターンですな。

 

道東の道を自転車で楽しむのなら、タイヤの細いロードバイクではなく、ちょい太めのオフロードタイヤを装着しているグラベルロードの方が楽しめると思いますね。

舗装の荒れているところが多く、高圧の細いスリックタイヤで走るのは、かなりストレスになります。

ちなみに私のブロンプトンは、「シュワルベマラソン」という耐パンク性のあるタイヤに履き替えていますので、こういう道でもなんとか走れます。

 

まあ、それでも細岡展望台からどどんと広がる釧路湿原を見ていると、これまでの苦労が報われたと思いますよ。

 

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展望台からは、阿寒の山々もよく見えましたね。

今年もマラソン大会はほとんど開かれないようなので、夏の間は阿寒の山でトレイルランニングでもしようかなあと思ったり思わなかったり。

 

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達古武湖(たっこぶこ)を眺めながら帰路につきます。

ここは川釣りを楽しまれる方が多かったですね。

 

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行き帰りで同じ道を通るのも芸がないので、帰りは「岩保木水門」のある新釧路川左岸を南下することにします。

 

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いつの間にか、こんなところにサイクルラックなんてできたんですな。

さっきの細岡展望台への道にあった、自転車通行帯を示す青い表示といい、この街も「サイクルツーリズム」に力を入れつつあるようですな。

 

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岩保木水門からは10kmほど、原野の中の一本道を、強い向かい風を浴びながら、先週に続き「永遠と」重いペダルを漕ぎ続けます。

ラソンで言うと、キロ6分近いペースにガタ落ちになりましたね。

むしろ自転車を捨てて、ランニングで帰った方が速かったんじゃないかと思うぐらい、鬼のように進まなかった今日のサイクリングの締めくくりでありました。

 

サザエさんの世界とは違い、財布を忘れてちっとも愉快じゃなかったですな。

まあ、こんな日もあるさ。

 

走行距離58km。

 

さようなら。

祝!整骨院卒業!

4月になって、世の中的には入学や就職など、新しい生活への第一歩を踏み出す人が多いことと思うが、私は4月になってようやく卒業することができたのである。

 

2月の末にピキッと来た右ふくらはぎ。

2〜3日様子を見たが、痛みはどんどん増していき、「こりゃダメだ」と会社を休んで整骨院に駆け込んでから1ヶ月強、時には絶叫するぐらい痛い施術を受けることもありました。

4月になってからも、痛み自体はかなりなくなったが、まだちょっと張るような違和感が残り、4月いっぱいは治療が続くのかなあと思ったら、今週の火曜日に「もう治療はしなくてもいいでしょう」と、まさかの卒業宣言がなされたのです!

整骨院スタッフの皆様、ほぼ片足ケンケンでしか移動できなかった状態から、日常生活に不自由がないぐらいに治していただき、本当にありがとうございました。

できることなら、二度と再入学しないように、慎重にこれからのランニング生活を送っていきたいと思います。

 

卒業宣言がなされてから、不思議と張りを感じていた右ふくらはぎも完全に復活したような気がして、水曜木曜とトレッドミルで6〜7km走っておりました。

連日で走っても、特に右ふくらはぎには問題がないということで、今日は外で故障後初の「10kmラン」にチャレンジしてみました。

 

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固いアスファルトの上を走るのは、まだちょっと怖いので、土や芝生の道中心の近所の公園をぐるぐるします。

最初のうちはキロ6分20秒〜6分ぐらいで様子を見ていましたが、柔らかい路面なら問題ないだろうということで、徐々にスピードを上げていきます。

 

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アスファルト路面でなければ8〜9割の力加減で走っても大丈夫ですね。

先週、ランニングを再開したときは、まさかこんなに早くサブフォーペースで10km走れるとは夢にも思っていませんでした。

先月のノルディックウォーキングで、腕でポールをつく動作を繰り返しているうちに、腕振り動作が改善されているのかもしれません。

 

この時期でこのぐらい復活していれば、5月の「カムイの杜トレラン43km」にも間に合うかなと。

まあ、焦らず、ケアに力を入れつつ、走力や心肺機能を取り戻していこう。

 

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今朝の自転車通勤のとき、ちょうど「0度」を指している温度計を見て、「またゼロから出発しよう」という気分になりました。

「常に初陣」のつもりで、気持ちを新たに一歩一歩前進していきたいものです。

 

週末は、土曜は軽いサイクリング、そして日曜日にクラブの練習会に復帰する予定です。

 

さようなら。

厚床駅〜納沙布岬〜根室駅80kmポタ(その4)

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さてさて、「本土最東端」である納沙布岬より、南西へと向きを変えて、根室市街に戻りましょう。

 

ここまで約55km、ぬくぬくと追い風に乗ってきて「いやぁ〜、チャリって楽チンだなぁ」と余裕ぶっこいていたのですが、180度風向きが変わり、地獄のサイクリングが始まります。

スピードのある分、ランニングよりも自転車の空気抵抗の方がキツく感じますな。

 

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北海道の農村や漁村で私が不思議に思うことは、どういうわけか「端午の節句」にはまだ早い4月の頭から、鯉のぼりを揚げている家庭が多いってことなんだよな。

やたら早く鯉のぼりを揚げるのは、豊作とか大漁とかそういうものを願う意味もあるのだろうか?

あちこちの家に時ならぬ鯉のぼりがあることに、違和感を覚える私なのであった。

 

まあ、鯉のぼりがあるのは別にいい。

問題はこの鯉のぼりの角度なのである。

下に垂れずに、これだけ横になびいているということは、相当風が強いということを意味するわけでありまして。

この日の根室地方は風速約10m/sの強風が吹き荒れたと共に、建物や高い木などの遮るものがない原野の中の一本道なので、余計に風がキツく感じましたわ。

時速は一気に一桁まで落ち、これならランニングと大して変わんないんじゃないかレベルのスピードしか出なかった。

 

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根室半島のオホーツク側は、太平洋側と違って、民家が全然なく、こんな道を逆風の中20km以上「永遠と」ペダルを漕ぐ苦行が続きました。

最近、ネット界隈でよく「延々と」を「永遠と」という風に誤用されることが指摘されているが、今回のサイクリングに関して言えば、「延々と」ではなく「永遠と」の方が正しい使い方なんじゃないかって気がするぐらいの「向かい風無間地獄」なのであった。

 

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13時35分、スタートから6時間以上かけて、ようやく根室駅に到着しました。

納沙布岬から根室市街までの25kmに2時間ぐらいかかりましたね。

自転車の敵は、上り坂以上に向かい風なのであった。

下り坂でもペダル漕がないと進まないレベルの風は、本当に心が折られました。

 

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まあそれでも、久しぶりで、かつ故障明けで、しかも小径車でのサイクリングにしてはよく頑張ったのではないでしょうか。

今年は月に1〜2回ぐらいは、こんな感じで輪行からめて自由に自転車走らせたいなあ。

 

さて、消費したカロリーの分、しっかり食うべし!食うべし!食うべし!

 

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「駅前札幌ラーメン」。

去年、根室半島一周をランニングした後にも利用した店である。

リピーターだ。

 

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去年はここで「日本一豪華なラーメンライス」を堪能した。

ここのライスは魚料理や、食べ放題の塩辛などがついてくるという、いたれりつくせりのサービスっぷりなのであった。

 

今回もまたラーメンライスを頼むのは芸がないので、果たしてご飯物を注文したときも、同様のサービスがあるのか試してみることにしました。

カツカレー(1100円)を注文します。

 

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ご飯物を注文しても、魚料理がついてくるサービスは健在であった。

かれいの煮つけやカニ汁はカツカレーに合わないんじゃないかという意見もあるかもしれないが、細けえことは気にするな。

こっちは腹が減ってんだ。

たらふく食えればそれでええんよ。

 

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そして、塩辛、海苔の佃煮、タコわさびが食べ放題のサービスも健在なのであった。

いくら味覚にうとい私とは言え、さすがにカレーの中にこれらの食材を放り込むのはカレーに対する冒涜なので、極力カツとカレーだけを先に食べて米を消費しないようにして、カレーがかかっていない部分の米と共に、これらの食べ放題サービスを利用したのであった。

あー、塩辛うめえ、海苔うめえ、タコわさもうめえ。

 

でもって、かれいの煮つけも甘いたれの味付けでうめえ。

正直、子供のころは骨ばっかりで食べにくいかれいの煮つけが嫌いだったのだが、一人暮らしのおっさんになると、こういう「家では食べられない」ものが妙にうまく感じるなあ。

私にかれいの煮つけを作る自炊レベルはない。

 

ごちそうさまでした。

飯を食い終わった後も、無造作にスマホをいじっている私に対して、「ゆっくりしていってね」と声をかけてくれたおばちゃんの心遣いも素晴らしい。

私の中では、ここは本当に根室を代表する最高の店である。

絶対にまた来る。

 

ただ、カレーだと、塩辛などの食べ放題サービスが堪能しづらいので、定食物を頼むのが一番この店を楽しめるかなあ。

ラーメンライスだと腹いっぱいになりすぎるし。

次は餃子定食辺りを頼もうかなと思う。

 

さようなら、駅前札幌ラーメン。

腹も心も満たされて、向かい風地獄のことはすっかり忘れてしまった私なのであった。

 

飯を食ったら、後は釧路に帰るだけなのだ。

JRで帰ってもよかったのだが、バスの方が早い時間帯に出るので、バスで帰ることにしました。

 

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さあ、撤収!撤収!

 

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写真撮影に失敗して変なアングルであるが、「特急ねむろ号」は高速バスで使われている「3列シート」のデラックスなバスなのであった。

ちなみに運賃は片道2290円とJR(2860円)に比べ安いです。

国道44号線をひたすら走るので、車窓の景色はJR花咲線ほど面白みがないが、単なる移動手段と割り切れば、釧路〜根室間のバス利用もよいのではないでしょうか。

 

車内はガラガラで、折りたたみ自転車を持ち込んでも運転手に何も言われることはなく、窓際の席をゲットし、荷物と自転車の入った袋は真ん中の席のところに置きました。

去年までは「予約制」の「特急ねむろ号」でありましたが、こういう利用状況ですので、予約無しで自由に乗れるようになりました。

客は私を含めてたったの2人と、JR花咲線以上に寂しいものを感じましたね。

ただ、このバスは根室や浜中方面から、釧路市内への主要病院へと停まっていくバスなので、平日は通院目的の客が結構いるみたいです。

 

客が全然いないので、椅子のリクライニングを思いっきり後ろまで倒し、今日のサイクリングの疲れを癒やします。

早い話が、釧路までの間、ほぼずっと寝て過ごしていました。

JRよりもシートがいいんで、寝て過ごすにはもってこいのバスだわ。

客がたくさんいる深夜の高速バスだと、私は気が散ってほとんど眠れないのだが、ガラガラのねむろ号は自宅にいるかのようにくつろげてぐっすり眠れるわ。

また今度、ぐっすり寝るためだけにこのバスを利用してもいいと思ったぐらい、質のよい睡眠を得られました。

 

さようなら、ありがとう、ねむろ号。

正直、JR花咲線よりも、ねむろ号の廃止の方が早いような気がするので、全国のバスマニアの方は一刻も早くこのバスを利用することをオススメします。

 

こんな感じで、特に観光地で遊んだり、雑誌に乗っているようなグルメを満喫したわけでもなかったのだが、得も言えぬ幸福感を味わえた今回の自転車旅なのでありました。

自転車旅は、目的地という「点」ではなくて、その過程を含めた「線」で楽しめるのがいいですな。

 

ここまで、ご清聴ありがとうございました。

また、次の旅日記でお会いしましょう。

 

さようなら。

厚床駅〜納沙布岬〜根室駅80kmポタ(その3)

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根室市内に展開するコンビニエンスストア「タイエー」で、やきとり弁当を満喫し、納沙布岬へと向かう私なのであった。

 

30kmを過ぎても追い風基調で、快適なサイクリングが続きますね。

根室市街に入り、道道35号線「根室半島線」をぐるっと一周することにしましょう。

 

こっから先は去年の6月もランニングで走った道なので、特に目新しいと感じることもなく淡々と進みます。

 

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違いと言えば、去年は最高気温28度とやたら暑い中走ったのに対して、この日は5度ぐらいと肌寒く、手袋2枚重ねにも関わらず、指先が凍えてやってられんかったことぐらいですかね。

雪が完全になくなったのはうれしいことだが、ランニングと違って、サイクリングは寒い中だと身体が暖まらず、苦行になってくる。

 

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根室半島に入ると、風が強い地域からなのか高い木は姿を消し、2〜3kmごとに集落が現れる他は、原野の中をひた走る道になります。

今のところは追い風なんで、いくら風が強くても大丈夫。

というか、むしろ強風歓迎というところでしたね。

 

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納沙布岬より3kmほど手前にある集落「珸瑤瑁(ごようまい)」に、「本土最東端の店」である「いたがき」があります。

 

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このお店の特徴は、ここだけでしか買えない「本土最東端ガラナ」があるということです。

道外の方にとって「ガラナ」と言われてもピンと来ないと思いますが、平たく説明すると「甘ったるいコーラみたいなもん」と言ったところでしょうか。

いや、「ちょっと濃い目のドクターペッパー」と言った方が近いかな?

 

店内の品揃えは、閉店手前のコンビニレベルにスカスカでありましたが、「本土最東端ガラナ」だけがやたらたくさんあるという、チェーン系コンビニにはない、なかなかシュールな空気が漂う空間でした。

もし、納沙布岬に行くようなことがありましたら、ここでガラナの一本でも買ってあげてください。

 

尚、この150円の「本土最東端ガラナ」、セイコーマートで売っている100円のガラナとの違いはよくわかりませんでした。

まあ、こういうものは味云々ではなく、希少性を味わうものなのだ。

 

さようなら、「本土最東端の店」いたがき。

外は寒いんで、本当はホットドリンクを買いたかったんだが、ついつい勢いで冷たいガラナを買ってしまったよ。

わたしゃ、サイクリング時の補給は、ほとんどコンビニしか使わん人間なんだが、たまーにこういう個人商店使うのも味があっていいな。

また今度暑いときに、必ずガラナを買いに行くので、それまで店を閉めないでください。

 


11時23分、追い風パワーで特に苦労することもなく、本土最東端「納沙布岬」到着。

昔、学生時代に、ドライブで札幌から深夜の納沙布岬まで連れて行かれ、北方領土に向けて「島を返せ〜!!!」絶叫したことを思い出す。

もし、あんとき、暗闇の中にロシア人が紛れていたら、ボコボコにされていたことだろう。

 

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納沙布岬」と書かれた看板が3つぐらいあって、一体どの看板が「真の最東端」なのか、判断に迷うところである。

どれか一つに統一せんかと。

 

もうここに来るのも10回目ぐらいなので、特にこれと言って何を感じるものもなく。

観光客がちょぼちょぼと10人ぐらいいましたかね。

自転車乗りは、最北端の「宗谷岬」を目指す方は多いようですが、イマイチ最東端の納沙布岬は人気がないようだ。

人のいないところが好きな私にとっては、写真待ちの列ができる宗谷岬よりも、閑散とした納沙布岬の方が好きだけどな。

 

さて、納沙布岬に着いたところで、特にこれと言ってやることもないので、トイレに行って、さっさとオホーツク周りで根室市街に戻ることにしよう。

 

(つづく)

厚床駅〜納沙布岬〜根室駅80kmポタ(その2)

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4月3日(土)、午前7時23分。

気温5度とクソ寒い中、根室市厚床から根室市街に向けて自転車を漕ぎ出す私なのであった。

 

駅前のメインストリートを右に曲がって、国道44号線に入ります。

国道沿いにはセブンイレブンセイコーマートがあって、駅前の閑散さの割には栄えている集落のようですね。

北海道の郡部において、コンビニのある無しは、生活を支える生命線なのである。

 

風は南南西から約5m/sと、追い風基調で快適に進みます。

16インチの折りたたみ自転車で、時速20kmも出れば十分でしょう。

 

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根室と言えば、カニなどの海産物が有名で「港町」というイメージがありますが、厚床の方まで行くと牧草地が広がる酪農地帯になります。

こういう牧草ロールを使ったメッセージを見ていると、別海町パイロットマラソンを思い出しますな。

 

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パイロットマラソンは、ほとんどが民家のない牧草地帯を走るので、沿道の応援が寂しい分、上の写真のように牧草ロールを使ってランナーを応援するのであった。

去年は中止になったパイロットマラソンであったが、今年は無事に開催されるといいですな。

例年10月の第一日曜日に開催され、コースはほぼフラットで、道内のフルマラソン陸連公認大会の中では最も記録の出しやすい大会だと思います。

 

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牛さん、おはようございます。

牧場の香りがかぐわしい厚床のサイクリングであった。

 

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8時20分、15kmほど走って「道の駅44スワンねむろ」到着。

 

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道の駅は風蓮湖のほとりにあり、オオハクチョウが数羽、羽を休めていました。

もうしばらくすると、繁殖地のシベリアへと旅立つのですな。

 

さようなら、道の駅。

さようなら、オオハクチョウ

ここは今日の目的地ではないので、トイレをすませたら、可及的速やかに立ち去るのだ。

 

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更に東に進み、温根沼(おんねとう)大橋を渡ります。

この橋を渡ると「ああ、根室に来たんだなあ。思えば遠くに来たものだ」という気分になりますね。

 

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温根沼にもオオハクチョウがワラワラといましたね。

せっかくなんでオオハクチョウをじっくり観察したい気持ちもあったが、おっさんは先を急ぐのであった。

さようなら、オオハクチョウ

シベリアの地でも元気にやってくれ。

 

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温根沼大橋を過ぎると、ディープな根室の世界が待っています。

こんな標識を見ると、「ここは日本なのか?」って気分になりますね。

根室はロシアとの国境の街なのである。

ちなみに学生時代第二外国語でロシア語を選択した私が、写真の看板を解説すると、上から

納沙布岬」「根室市街」「花咲港」「西和田」

を意味しているようです。

多分。

 

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私が知らないうちに、根室にも立派な自動車専用道路ができたのね。

将来的には札幌からの高速道路もここまでつながるのだろうか。

まあ、つながったころには間違いなく私は生きてはいないがな。

自転車の私はおとなしく左に曲がりましょう。

 

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9時20分、30kmほど走って、コンビニエンスストア「タイエー」到着。

今やすっかり衰退してしまったスーパー「ダイエー」とは全く関係がない。

 

「タイエー」は根室市内だけに展開しているコンビニで、函館のコンビニ「ハセガワストア」と提携関係にある。

こっからちょっとローカルネタになって申し訳ないが、「ハセガワストア」では店内で調理されてから出される「やきとり弁当」が有名である。

なんと、この函館から600km以上離れた根室の地でも、ハセガワストア同様のやきとり弁当を食べることができるのであった。

 

店内に入ると、コンビニには似つかわしくないやきとり臭がただよう。

レジカウンターの横で、店員がやきとりを焼いている姿は、従来のコンビニ観をぶち壊すぐらいのインパクトがあります。

 

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やきとり弁当(小)450円を購入。

店内にはイートインスペースがあるので、そこで食べることにします。

 

いただきます。

うむ、十勝ワインを使ったタレに豚バラがよくからみ、うまい。

ご飯も熱々で、一面に敷かれた海苔もいい仕事をしている。

寒い中、外で活動してきただけあって、弁当の温かさが身に染みる。

ああ、これだよ、これ。

朝っぱらから見知らぬ土地で、その土地特有のB級グルメを味わう贅沢。

気分は孤独のグルメ井之頭五郎なのであった。

こういうのが僕にはお似合いなんですよ。

 

ごちそうさまでした。

朝から何も食わずに、ここまで30km自転車を漕いでやってきた甲斐があったというものだ。

根室まで行ったからには、セブンイレブンセイコーマートなど使っている場合ではない。

根室に行ったら、とりあえずタイエーに行け!タイエーに」と、私は声を大にして言いたい。

 

タイエーのやきとり弁当でエネルギーを蓄え、私は本土最東端の地「納沙布岬」へと自転車を走らせるのであった。

 

(つづく)

厚床駅〜納沙布岬〜根室駅80kmポタ(その1)

4月最初の休み。

 

まだ右ふくらはぎの肉離れの回復具合は完全ではないが、とんでもない上り坂じゃなければ自転車は漕げるので、「リハビリポタ」として、どっか遠くに行こうと思った。

外は気温一桁とまだまだ寒いのだが、雪も溶けて、気分は開放的になっているのである。

 

そうと決まれば、自転車旅に必要なものをバババッと用意して、4時起床で、釧路発の始発列車に間に合うように行動するのだ。

 

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5時15分、釧路駅到着。

今日の主役は、最近このブログによく登場する英国製折りたたみ自転車「ブロンプトン」なのである。

16インチ3段変速と、一見自転車旅に使うには頼りなさそうに感じるかもしれないが、「畳んでよし!走ってよし!デザインよし!」と三拍子揃った我が家のエースなのである。

ちなみに今まで最高で一日250km以上走らせたこともあります。

もう多分そこまでの酷使はしないと思うけど、そのくらいのポテンシャルはあるブロンプトン様なのである。

 

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自転車を折りたたみ袋に入れ、5時35分発根室行「快速はなさき」に乗り込みます。

キハ54一両編成で、客の入りは15人程度。

もっとガラガラかと思ったが、意外と人がいましたね。

こんな朝早くからみんな根室方面まで何しに行くんだろう?

私も人のことは言えないが。

 

定刻通りに列車は発車します。

ガタンゴトン。

 

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この日の釧路は霧模様で、真っ白の空気でした。

釧路川も霞んでいます。

「こんな天気の日に、早朝からこんな列車に乗り込んで、私は何がしたいのだろうか?」と思いっきり後ろ向きの気分になっていますが、乗り込んでしまったものは仕方がないので、行くところまで行くしかないですね。

 

厚岸の辺りから霧は晴れてきて、少しずつ気分も上がってきました。

冬の間は釧路から出ることがなかったので、余計に「ああ、自分はちょっとした旅行をしているんだ」とウキウキしてきますな。

人間、たまには環境を変えて、どっか遠くに行くことが必要なのである。

 

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7時11分、今回の「リハビリポタ」の起点となる厚床(あっとこ)駅到着。

ここで降りたのは私一人だけでした。

 

道外の方はもちろん、道内の方でも「厚床ってどこよ?」と思われるかもしれませんので、簡単に説明しておくと、厚岸と根室の中間地点で、根室市街より30kmほど東に離れたところにあります(行政区域は根室市になります)。

 

写真にもあるように、以前の厚床駅は1989年に廃止された「標津線」との分岐駅でありました。

標津線厚床から空港のある中標津を経由して、日本有数の鮭の産地である標津まで結ぶ路線でした。

 

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厚床には跨線橋があるのですが。

 

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肝心の線路はありません。

ここが旧標津線の跡地ですね。

こういう道をマウンテンバイクでぐあーっと走ってみたいなあとは思いますが、多分、勝手に走ったら怒られるのだろうなあ。

 

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駅舎に入ると謎のピアノがあります。

勝手に弾いていいんだろうか?

まあ、私はピアノが弾けないのでどうでもいいのだが。

 

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バスの待合室も兼ねていることもあり、駅舎はそこそこ広いですね。

現在は無人駅ですが、窓口があったころの名残もあります。

 

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2年前までは厚床の隣に「初田牛(はったうし)駅」というマニアの間ではそこそこ有名な秘境駅があったが、「初田牛まで自転車で行こう!」などというポスターが貼られていましたな。

行きたい気持ちはやまやまであるが、初田牛は以前も行ったことがあるし、今日は別にいい。

今の初田牛駅跡がどうなっているのか、ちょっと気にはなりますが、それはまた今度の機会にしよう。

今度というのは多分5年後ぐらいになりそうな気がするが。

 

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厚床の駅舎。

現在の駅舎は1989年(平成元年)に建てられた割合新しい駅舎です。

こっから中標津方面に向けてバスも走っています。

 

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駅前はびっくりするぐらい閑散としています。

わびさびの効いた「ローカル線サイクリング」のスタートには絶好の場所と言えましょう。

こっからポタポタと、まずは根室市街に向けて走り出しましょう!

 

(つづく)