ゴシラン

走ることについて語ります

「2021カムイの杜トレイルラン」参加記(その1)

さてさて、レースより一週間開いてしまいましたが、忘れないうちに(と言うか、もうすでに忘れかけているが)レースレポなどを書いていきましょう。

 

今回は初めてのトレランレースということで、目標タイムもクソもなく、「倒れないで完走できればそれでよい」と控え目な目標にしました。

 

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天気はものすごくよく、と言うかスタートの8時の段階ですでに30度近くまで気温が上がり、日差しも釧路の3倍ぐらいのキョーレツな熱を持っており、スタート前からジリジリ焼けて体力が消耗される感覚がありました。

こんな天気の日に山の中でフルマラソン以上の距離を走るなど、狂気の沙汰でしかない。

 

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さて、スタートです。

まず気づいたこととして

 

熊鈴めっちゃうるさい!

 

最近、北海道のあちこちでヒグマが人間の生息域に現れているということもあり、熊鈴の装着が義務付けられていたわけだが、100人近くのランナーがリンリンリンリンと80デシベルぐらいの音を鳴らしながら走っている様子はロードのマラソン大会ではありえなく、「ああ、トレイルのレースなんだなあ」と、身の引き締まる思いでありました。

熊のリスクに怯えながらの長旅が始まったわけです。

 

でもってスタート前は直射日光が強く、「こんな環境で走ってられんわ!」と思ったが、ありがたいことに、トレイルというのは木々に囲まれた森の中の道であり、コースに出たとたん木陰が涼しく感じられ、3度ぐらい体感温度が下がったような気分であった。

これならなんとか43km戦えるかなと。

 

高低差の激しいトレイルランでは「キロ○分」というのがペースの目安にならず、「大体こんなもんかな?」と自分の感覚でちょうどよいペースを探っていきます。

 

1.5kmを過ぎたところで、そこそこの上り坂が現れます。

ぐぬぬぬぬ、これを上り切るのは大変そうだなあ」と思ったところで、ロードのフルマラソンでありえない光景を目にしました。

なんと、周りのランナーが歩き出しているではありませんか!

 

え、もう歩いちゃっていいの?

 

まだ1.5kmしか走っていない段階で歩くなど、ロードの大会ではありえないことなのであるが、私はトレイル初心者である。

トレイルの世界ではこれが当たり前なのだろう。

「郷に入りては郷に従え」ということで、私も周りにならってスタスタ歩き出します。

「あー、トレランってこのくらいでも歩きまくっていいのか。楽チンだなあ」と、大きな勘違いをしていた私なのでありました。

 

歩いているから楽だなあと頭では思いつつ、高温と急勾配のため心拍は160近くまで上がっています。

ここで今日の作戦を決めました。

 

心拍数が160になったら積極的に歩く

 

と。

 

結果的にこの作戦は当たり、途中ペースは落ちつつも、最後まで休むことなく動き続けることができました。

トレランレースはロード以上に心拍数管理が重要だと思いました。

 

真夏の北海道マラソンでは2.5km毎ぐらいにエイドがあり、水分補給を受けることができますが、山奥で行われるトレイルランでは、そんな頻繁にエイドなどありません。

大体10kmぐらいに1ヶ所と、ロードに慣れた身としては非常に厳しい設定です。

エイド区間が長いので、「とにかく水だけは欠かしてはいけない!」と、水は500mlのソフトフラスク2本を持ち、エイド毎に満タンにしてもらいました。

この日の気象条件では、水1リットル持って走るぐらいでちょうどよかったです。

ちょうど各エイドで水がほぼなくなってしまうという感じでした。

 

さてさて、トレランレースはロードとは色々違って面白いなあと思いながら走ったり歩いたりしていた私ですが、一番違いを感じたのはスライド区間ですね。

参加人数が少ないこともあるのでしょうが、皆さんすれ違ったランナーに声をかけてエールを送ります。

こうした参加者同士の距離が近いことも、またトレランの魅力なのかもしれません。

 

「ああ、こういうのいいなあ」と思いながら走っていた私でしたが、非常にシャイなあんちくしょうである性格な私ですので、すれ違うランナーに声をかけようとしても、30デシベルぐらいの蚊の鳴くような声しか出せなかったのでありました。

こういう走ること以外のことについても、色々と課題の残る今回の初トレランレースでしたね。

次回は50デシベルぐらいの声を出せるように精進します。

 

そこそこのアップダウンがあった出だしの10キロ。

通過タイムは1時間10分と、キロ7分ペース。

この区間は8割ぐらいは走れていたし、ちょっとキツくなったら歩けばいいし、意外とトレイルランって楽なのかも?

これなら6時間以内で走れるんじゃないかと、甘っちょろいことを考えていた私でしたが、最初のエイドを過ぎてから「こんなの聞いてないよ〜」というぐらいの、トレイルの洗礼を浴びるのでありました。

 

(つづく)