以前のブログで、NHK第2ラジオでやっている「Enjoy Simple English」は最強の英語教材じゃないかということを書きました。
4月になって、ラジオ番組も改編期となり、「Enjoy Simple English」もリニューアルされましたね。
詳しいことは私が説明するよりも、以下の動画を見た方が早いと思います。
私にとって大きな変化は、朝の6時から放送されるようになったこと。
4月になってからは、「らくらじ」アプリを使って録音し、通勤前に2~3回聴いたり音読したりするのが日課となっています。
毎週金曜日は、「小泉八雲の怪談話」となっていて、「朝の6時からそんな話聴きたくねえよ」とも思うのだが。
で、私が最近「おお」と唸っているのが、毎週木曜日に放送される「Answers from Philosophers」。
「ラジオ悩み相談室」のような形式で、哲学者がリスナーの悩みに対して答えを出すというストーリーになっています。
「英語の勉強が続かないの」という悩みに対しては、「Divide your big goals into small ones!(大きなゴールに対して、小分けの目標を作れ)」と、デカルトの言葉を用いたり、「将来が不安だ」という若者の悩みに対しては、「Enjoy what you do today, and you will find success.(今日やることを楽しめ。そうすれば、成功を見いだせる)」と、アリストテレスの言葉を用いて、解決策を示しています。
にしても、私の高校時代、社会の「倫理」の授業はグーグー寝ていて、全く話など聞いていなかったのだが、人生も折り返し地点を過ぎ、こういう哲学に興味を持てるようになり、人生どう転ぶのかわからない。
高校時代にこういう番組があれば、もうちょい倫理の時間も面白く聞けたかなあ。
いや、それはないか。
あんときの私は、物質的なものや科学的なものにしか興味がなく、「哲学。はぁ。そんなもんでメシ食えんだろ」と思っていたからな。
若いころの私に言っても、聞く耳を持たなかったと思うが、35年前の私に言いたい。
「すぐに役に立つものは、すぐに役に立たなくなり、一見役に立たないものが、心の支えになる」と。
ラジオ番組の「元ネタ」となっているのは、多分この本。
Kindle Unlimitedでも読めますので、サービスに加入されている方は、チラッと読んでみてはいかがでしょうか。
にしても、このレベルの「ちょっと深い話」が、易しい英語で表現されているのだから、中学レベルと言って侮れない。
昔は、某教団の元ディベート部の人のように「難しい言葉を使って、相手をけむに巻く」人間が「頭のいい人間」だと思っていたのだが、大事なことは簡単な表現でも伝わるのである。
「平易な言葉で、きちんと相手に納得させられる」人間が、本当に「頭のいい人間」なんだろう。
これを教材としている開成中高恐るべし。
私の中学時代の先生が、「全教科で中学レベルのことを完璧に覚えていれば、大学教授にもなれる」と言っていたが、他教科も英語のように学びなおせば、また新しい発見があるかもしれません。
さようなら。